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女? 男? 妖艶すぎる…! 『王の男』イ・ジュンギ独占インタビュー

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ハートマークを送るイ・ジュンギ。小指の角度が絶妙です。
ハートマークを送るイ・ジュンギ。小指の角度が絶妙です。

 2006年の韓国映画界を沸かせた『王の男』の日本公開がいよいよ12月9日に迫った。低予算の時代劇映画が口コミでどんどん広まっていき、一人で何十回も見に行くマニアまで登場した『王の男』。韓国では異例のロングランで上映され、『グエムル/漢江の怪物』が登場するまでの約半年間、韓国映画史上最多の約1230万人観客動員数を保持した。朝鮮時代、宮廷芸人に成り上がった元大道芸人達、そして王と王の愛人とで繰り広げられる愛と嫉妬のドラマだ。

 この中で歌舞伎の女形を彷彿とさせる美しい芸人・コンギルを演じているのがイ・ジュンギ。「ホテルヴィーナス」で日本のスクリーンにすでに登場しているジュンギだが、韓国ではこの作品で大ブレイク。そんな彼が来日した際、話を聞くことができた。

Q:釜山国際映画祭(PIFF)、東京国際映画祭(TIFF)と、立て続けにレッドカーペットを踏んだ感想は?

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とても気分がよかったです。PIFFにはもちろん、TIFFも参加してみたかった映画祭なので、光栄でした。緊張しましたけど、東京でも予想以上にたくさんのファンが来てくれたので心強かったです。たぶんあそこにファンが一人もいなかったら相当緊張したでしょうね(笑)。

Q:TIFFでは日本公開に先駆けて特別上映されましたが、『王の男』をご自身で初めて見た時の感想は?

俳優なら皆そうだと思いますけれど、恥ずかしかったです(笑)。「あーあそこでもっとうまくやってたら……」と思ったりもしましたし。先輩俳優達や監督の演出でたくさんカバーしてもらったと思っています。

Q:時代劇映画がヒットするのは日本でも難しい事です。韓国であれだけの人が映画館に足を運んだ理由は何だと思いますか?

時代劇ですが、映画『スキャンダル』と同じように、今の時代を反映しながら現代の感覚に合わせて作っている、というのも理由の一つだと思いますし、個人的には、風刺的な映画の中で、一人一人のキャラクターの魅力がうまく編みこまれていたんだと思います。もちろんストーリーもしっかりしていますし。

Q:“同性愛映画”と紹介をしているメディアも多いですが、ジュンギさんはこの映画をどんな映画だと思っていますか?

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そう簡単に断定はできないですね。僕は、いい意味で「つかみどころがない魅力、つかみどころがない余韻がある映画」だと思っています。映画の中の人物を通して自分自身を見ることができる映画だと思うので、映画を見た後に残ることは人それぞれ違って、でもそれがすべて合っていると思います。

Q:コンギルは男性でありながら、芸では女性役を演じるというとても中性的な役です。演じる上で難しかった点は?

女性的なしぐさ、目つき、道化の芸として身につけなければいけない事もありましたが、一番は芝居の中で重要になってくる“コンギルという人物の存在感”をつかむのがとても難しかったです。

Q:ジュンギさんは周りに相談して役作りをするタイプですか? それとも自分の中でつきつめていくタイプですか?

たくさん人に聞くタイプですね。まだ自分の演技に対して100%の確信を持っちゃいけないと思っているので、できるかぎり、先輩俳優達や監督にアドバイスを求めて、それを自分のものにするようにしてます。

Q:女性らしいしぐさは何を参考にしましたか?

できる限りインターネットで関連した映像を探したり、映画を見たり。レスリー・チャンさんの演技も参考にしました。それでもコンギルと同じキャラクターは探すことができなかったので大変でした。あと、女性らしさを表わすのには体のしぐさがわかりやすいですが、顔の表情ならやっぱり“目”だと思うんですよね。なので女優さんの目の演技を参考にしたりしました。

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Q:コンギル役を演じたことで、女性を見る目が変わりましたか?

女性なら皆いいですけどね……あ。
そういう意味じゃないんですよね(笑)?
女性のしぐさを観察してしまう癖は残ってしまってますね。あ、この人はこういうこところに繊細は部分があるんだなぁとか、わりとすぐにキャッチできるというか。あとは、以前は女性の目を見て話すことなんて恥ずかしくてできなかったんですが、(目の演技の勉強のため)目を凝視してしまってよく相手に「怖い」と言われたりしました(笑)。

Q:コンギル役のイメージが強くて、実際のジュンギさんも「女性っぽい」と思われてしまったのでは?

どんな写真を見ても、すべての行動が女性っぽく見えるみたいでね。仕方ないですよね。そういうイメージがついちゃったし、それで皆さんも喜んでくださるので。

Q:今も自分ではなくしたい女性っぽいしぐさが残っていますか?

今はないです。なくそうと努力しましたし。でも本当に大変でした。『王の男』の撮影の半年間、その状態で暮らしていましたから。例えば足を閉じて座るとか、手を繊細に動かすとか、流し目をするとか(笑)、体の力を抜くとか、そういう癖をとるのに2か月はかかったと思います。

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Q:ジュンギさんが思う「魅力的な女性の3か条」は?

僕は愛嬌がある女の子が好きです.

Q:……あれ。1つでいいんですか? 愛嬌だけあればいいですかね?

顔がかわいければもっといいですね。

Q:肌がきれいですが、何かお手入れとかしてるんですか?

別に何もやってないんですよ。よく聞かれるんですけど、コンギルのイメージのおかげで前よりよく見えるだけですよ。特別なことはしてないし、そういうのは面倒だと思う方で、とにかく寝て疲れをとるタイプです。まだ若いですし(笑)。

Q:では最後に10年後の理想の自分は?

ずっと仕事ができていればいいですね。仕事をする事自体を辛いと感じていなければいいと思います。自分が好きな仕事をしながら、旅行にも行って、楽しく生きていたいですね。

「ヨロシクお願イシマス」「オツカレサマデシタ」と、日本語できちんとあいさつをしたジュンギ。「好きな日本語は?」と聞くと「若イ時ノ苦労ハ買ッテデモシロ」と、流暢な日本語が飛び出してきた。『王の男』で“2006年韓国の顔”になった彼は、ドラマ、CM,、映画と立て続けに出演オファーが殺到、現在も宮崎あおいと共演する日韓合作映画『ヴァージンスノウ』の撮影中だ。2007年、イ・ジュンギが日本でブレイクする日ももう近い?

『王の男』は12月9日より恵比寿ガーデンシネマほかより公開
オフィシャルサイト:kingsman.jp

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