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浅野忠信主演の映画『モンゴル』がついに全米公開!監督に直撃インタビュー!

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巨匠のオーラあり。セルゲイ・ボドロフ監督
巨匠のオーラあり。セルゲイ・ボドロフ監督 - 写真:Nobuhiro Hosoki

 2007年度アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた浅野忠信主演の映画『モンゴル』のセルゲイ・ボドロフ監督に話を聞くことができた。壮大なスケールで撮影されたこの作品は、全編モンゴル語で構成され、カザフスタン、ドイツ、ロシア、モンゴルの4か国で撮影された超大作だ。アメリカでは今週から700館もの劇場で公開される。企画から苦節5年の歳月を費やしたと語るセルゲイ監督に今の気持ちを聞いてみた。

映画『モンゴル』の写真

‐およそ5年の歳月を費やすことになった過程を教えていただけますか?

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(セルゲイ・ボドロフ)多くの人から「なぜチンギス・ハーンの映画を撮るんだ?」と聞かれたことが多々あった。それというのもチンギス・ハーンの名はロシアでは悪名高く、いまだにロシアの発展の遅れは長い間モンゴル帝国の支配下にあったせいだという人もいるくらいね。脚本の執筆には1年もかかったし、リサーチが必要だったしね。だが、一番の問題は予算だった。低予算で進めようとしていたんだが、予算が膨れ上がってしまってね。

‐脚本を再考した際に、どういった衝撃を意図してこのチンギス・ハーンを伝えようとしたのでしょうか?

(セルゲイ・ボドロフ)チンギス・ハーンが存在したことが良かろうが悪かろうが、歴史の一部であることに変わりはない。わたしは正直、彼は怪物として生まれてきたわけじゃないと思っている。それに、幼少時代に予測できないような苦難に悩まされ、その苦悩が彼という人格を作り上げたということを伝えたかった。ただ、モンゴルの歴史のほとんどは、敵であったロシアやヨーロッパ諸国の研究によって書かれたもので、実際にモンゴルで発見された書物も、150年前に中国語で書き換えられたものなんだよ。

‐では一体どういう資料を取り寄せたのでしょうか?

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(セルゲイ・ボドロフ)書物は前にも述べたようにロシアやヨーロッパ、あるいは中国のものが多かったが、戦闘や衣装に関しては、エキストラとして使われたモンゴル人たちに直接聞いて取り入れたんだ。戦闘については、今でも伝統的に伝わっていることが多く、いまだに同じような遊牧民が住むこの国では、今も昔も変わらないと感じたしね。恐らく、血筋の問題じゃないかな。

‐なぜ主演に日本人である浅野をキャスティングしたのでしょう?

(セルゲイ・ボドロフ)浅野は演技が素晴らしいだけじゃなく、どこかミステリアスな雰囲気を漂わせていた。それに髪が長くてハンサムだしね(笑)。一番の要素は物事に動じない彼の存在感だな。わたしが一番気に入っているのは映画『殺し屋1』で、彼は素晴らしい仕事をしていた。そのほかにも映画『座頭市』も好きだよ。

‐アカデミー賞にノミネートされた感想は?

(セルゲイ・ボドロフ)今回で2度目だから、前よりはずっと落ち着いていたよ。ノミネートされただけでも光栄なことだし、この影響でより多くの人たちに鑑賞してもらえるから、ラッキーではあるよね。でも、よくアカデミー賞のノミネーションが人生を変えてしまうと聞くが、わたしの場合は変わることはないだろうけどね。

 セルゲイ監督が描くチンギス・ハーン像をアメリカの観客たちはどう受け取るだろうか? 今後の監督の活躍にも注目していきたい。(取材・文:細木信宏)

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