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32歳で突然の死、林田賢太監督の映画『ブリュレ』はデビュー作で遺作に…

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林田賢太監督のデビュー作にして遺作になった『ブリュレ』
林田賢太監督のデビュー作にして遺作になった『ブリュレ』 - (C) 2008CINEVITAL

 現在、渋谷ユーロスペースにて公開中の映画『ブリュレ』の林田賢太監督が亡くなった。32歳という若さだった。『ブリュレ』は別々に暮らしていた一卵性双生児の姉妹が再会し、失われた時を埋めようとするかのように惹(ひ)かれ合うさまをつづった人間ドラマ。

映画『ブリュレ』

 所属会社エム・エーフィールドによると亡くなった原因は病気。病名などは明かされおらず、闘病などの様子もなく、突然の死だったようだ。葬儀は近親者のみで、すでに執り行われたとのこと。

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 若く才能あふれる監督のデビュー作でありながらも遺作となってしまった『ブリュレ』は病に侵された妹とその姉が、逃避行を繰り返しながら迎える最期の時間のきらめきをスクリーンに刻み付ける人間ドラマで、オーディションで選ばれた実際の一卵性双生児である中村梨香中村美香の透明感あふれる演技が話題になっていた。

 物語は双子の姉、日名子(中村美香)のもとに4歳のときに離ればなれになっていた妹、水那子(中村梨香)がやって来るところから展開する。水那子は悪性の脳腫瘍(しゅよう)で余命数か月と宣告されており映画の中では、生きる証を燃焼していく。

 林田賢太監督のブログには、『ブリュレ』公開の2か月前、8月21日に本作の試写会をにぎわせた観客に対し「小さな作品を目に留めて、足を運んでいただいた皆さま、本当にありがとうございました。志だけは、大きな作品と意気込んでおりますので、応援のほど、お願いいたします」と感謝の言葉が記されていた。

 映画『ブリュレ』は、現在も公開中で、11月14日まで渋谷ユーロスペースにて連日21時からレイト公開されている。

 また、11月14日、18時30分から21時まで林田賢太監督おわかれ会“映画葬”が執り行われる。ユーロスペースのビルの1F、カフェ「Prologue」にて会費3000円にて、林田監督のことや作品のことを語り合う会になる。

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