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スキャンダラスな元ファーストレディ!3,000足の靴と6,000着のドレス!イメルダ夫人の真実とは?

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イメルダ夫人に直撃したラモーナ・ディアス監督。
イメルダ夫人に直撃したラモーナ・ディアス監督。

 今年80歳を迎えたフィリピン共和国の元ファーストレディ、イメルダ夫人のドキュメンタリー映画『イメルダ』で、サンダンス映画祭ドキュメンタリー部門最優秀撮影賞ほか数々の映画賞を受賞したラモーナ・ディアス監督が、イメルダ夫人の知られざる素顔について語った。

映画『イメルダ』

 マルコス元大統領夫人として20年間ものあいだフィリピン共和国の政治を牛耳り、1986年のマルコス政権崩壊で国外亡命を余儀なくされるまで、贅(ぜい)の限りをつくしたイメルダ夫人。亡命後に彼女が宮殿に残した3,000足の靴と6,000着のドレスは、国家財産の私物化を象徴する光景として全世界で大々的に報道された。前作『Spirits Rising』の撮影でイメルダ夫人と初めて対面したフィリピン系アメリカ人のラモーナ監督は、「最初は10分間だけという約束だったのに、イメルダ夫人は4時間もしゃべりっぱなし(笑)。何て面白い女性なのだろうと思い、その場で『あなたの映画を撮りたい』とオファーしたら、すぐに承諾してくれました」と出演交渉は意外なほどスムーズだったことを明かした。

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 ところがイメルダ夫人は、本作がアメリカで公開されるやいなや、フィリピン国内での上映中止を訴えたのだ。「映画の完成直後は本人も喜んでいたのに、全米公開時のマスコミの論評がイメルダ夫人に対して好意的なものではなかったため、彼女は第三者から自分がどう見られているのか気付いてしまったんです」と事の経緯を振り返るラモーナ監督。一時は上映差し止めが決まったのだが、フィリピン地方裁判所は判決でイメルダ夫人の訴えを退け、本作はフィリピンでも無事に公開された。「政権崩壊後、マルコス夫妻はフィリピンの歴史の教科書から抹殺されてしまった。良くも悪くもフィリピンを有名にしたイメルダ夫人の実像を改めて検証したかった」という監督の努力は、晴れて実を結んだのである。ちなみにイメルダ夫人は、「今度は自分で自分の映画を撮る!」と息巻いているそうだ。

 「マニラの女神」と称された美ぼうの少女時代から、マルコスと出会って権力を手にするまで、さらには失脚してからの失意の日々を、本人や周囲人々のコメントと当時の貴重な映像でつづったドキュメンタリー『イメルダ』。ラモーナ監督は、「歴史は新聞の見出し以上に複雑なのに、逸話だけが先走りしてしまいがち。イメルダ夫人が周囲に与えた影響はあまりにも大きく、そこから学ぶことも多いはず」と、3,000足の靴だけでは語れない真実があることを強調した。

 毛沢東、カダフィ大佐、カストロ、ニクソン大統領など、世界のVIPを相手に外交手腕を発揮した一方で、フィリピン国家から奪った不正蓄財は800億を超えるとされ、現在も裁判中のイメルダ夫人。「心にやましいことは一つもない」と言い切る彼女の主張は果たして真実なのか? それは、この映画を観たあなた自身が判断してほしい。

映画『イメルダ』は9月12日より公開

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