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超緊迫!厳重警備の中、日本人によるイルカの大量捕獲を描いた衝撃作が緊急上映!!

第22回東京国際映画祭

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太地町の町長さんも観に来てくれました。-ルイ・シホヨス監督
太地町の町長さんも観に来てくれました。-ルイ・シホヨス監督

 21日、第22回東京国際映画祭が開催中の東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズで、和歌山県で行われているイルカ大量捕獲についてのドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』が緊急追加上映され、ルイ・シホヨス監督が観客とのティーチインに応じた。

 本作は2009年のサンダンス映画祭で観客賞を受賞しながら、そのショッキングな内容から、一時は、今映画祭での上映見送りが検討されていた問題作。和歌山県太地町で行われているイルカの追い込み漁にスポットを当て、大量の水銀を含んだイルカの肉が、クジラ肉と偽装され売られたり、給食に出されたりする現実をとらえた内容だ。シホヨス監督は本作を製作した目的を「何も知らない日本の子どもや市民たちは、有害で健康を犯す上で致命的ともいえる量の水銀を含有しているイルカ肉を食べているという事実をさらけ出すこと」と主張している。

 会場には普段、来日したハリウッドセレブのセキュリティーを担当する警護員が配置され、開始前から異様な緊張感が漂っていた。またマスコミに対して、「絶対に観客を撮影しないように」とお達しが出され、本作が扱うテーマのデリケートさがうかがえた。客席はほぼ満席、上映後には拍手も巻き起こったが、シホヨス監督は「集まっていただき、ありがとうございます。好意的に思っている方ばかりじゃないことは承知しています」と緊張した表情だった。

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 「ジャパンバッシングだと報じられているが、これは日本国民の皆さんに向けてのラブレター。この映画が提供する情報は本来、日本政府が皆さんに知らせるべきこと」とシホヨス監督。イルカが惨殺されるシーンも多いため、動物保護を訴える作品と思われがちだが、「訴えたいのはあくまで人権問題。食の安全は、人間誰しも保障されるべき権利なのです。動物保護のテーマは非常に複雑で、本作を語る上で持ち出すと、議論ができなくなってしまう」と念を押した。

 心配されたティーチインでの混乱はなかったが、シホヨス監督の口からは「今日は、太地町の町長さんも観に来てくださったようです。もう帰られたようですが……」という気になる言葉も。時間が限られていたため、観客も深い議論ができないままだったのかもしれない。「この作品が議論のきっかけになれば」とシホヨス監督。現在、日本公開に向けて、複数の配給会社と交渉していることも明かされた。今後、映画『ザ・コーヴ』が日本国内でどのような波紋を投げかけるか注目したい。

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