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映画会社ミラマックスが廃業決定 『恋に落ちたシェイクスピア』などのオスカー受賞作手掛けた大手

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映画ファンにはおなじみのMIRAMAX FILMS
映画ファンにはおなじみのMIRAMAX FILMS

 『イングリッシュ・ペイシェント』や『恋におちたシェイクスピア』など数多くのオスカー受賞作品を配給してきた映画会社ミラマックス・フィルムズが閉鎖され、ニューヨークとロサンゼルスのオフィスで働く80名の会社員は仕事を失うことになった。

 1979年にハーヴェイとボブ・ワインスタインの兄弟によって設立されたこの会社は、独立系映画を専門にして配給を展開していたが、1993年にウォルト・ディズニー・カンパニーに7,000万ドルで買収された。

 その後、クエンティン・タランティーノなどの気鋭の監督達と手を組み、一躍アメリカを代表する配給会社にのし上がっていった。

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 だが、次第に独立系映画作品から、オスカーなどの賞狙いのあからさまな大作を手掛けるようになったり、さらにアカデミー会員にも政治的影響力が行使されているなどの批判的な声が映画界で聞こえ始める。

 21世紀に入り、数多くのインディペンデント会社の台頭から、これまでのミラマックスの特色が失われ、さらに映画『華氏911』の配給問題などでディスニーと対立し、ワインステイン兄弟は2005年の9月に、別会社ワインスタイン・カンパニーを設立して、兄弟二人は退社して独立していた。

 この件に関して、ハーヴェイ・ワインスタインは「今、わたしは郷愁にかられています。わたしとボブの間で制作してきた多くの映画作品は、ダニエル・バトセック(ミラマックス社長)の管理下で、しっかりと生き続けると思います。ミラマックスには、才気あふれる人たちが会社内で働いているため、彼らの前途が映画界で有望であることを信じています」とコメントを残している。

 現在、ワインスタイン・カンパニーは、ミラマックス・フィルムズを買収に乗り出そうとしているが、ミラマックス・フィルムズの親会社であるディズニーは動きを見せていない状況。ただ、ディズニーの社長ロバート・A・アイガーは、ミラマックス・フィルムズを約15億ドルで売りはらう(売却)予定だと以前に表明している。

 一方、ミラマックス・フィルムズのもとで配給される予定だった、キーラ・ナイトレイ主演の『Last Night』(原題)、サム・ワーシントン主演の『The Debt』(原題)、ヘレン・ミレン主演の『The Tempest』(原題)などの6作は、今後のディズニーの動き次第で、配給に大きな影響を及ぼすことになりそうだ。

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