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ロマン・ポランスキー監督不在のワールド・プレミア、ユアン・マクレガーが出席

第60回ベルリン国際映画祭

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第60回ベルリン国際映画祭コンペティション部門『ザ・ゴースト・ライター』のワールド・プレミアに出席したユアン・マクレガー
第60回ベルリン国際映画祭コンペティション部門『ザ・ゴースト・ライター』のワールド・プレミアに出席したユアン・マクレガー - Photo:Yukari Yamaguchi

 2月12日、第60回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出されている『ザ・ゴースト・ライター』(原題)の主演ユアン・マクレガーら出演者とスタッフが会見を行った。

 ワールドプレミアを迎える本作の会見だが、ロマン・ポランスキー監督の姿はない。約30年前の淫行事件でスイス当局に身柄を拘束されているためだ。それぞれが監督の不在を残念に思うこと、また、いかに偉大な監督であるかを語った。マクレガーは「歯に衣着せず、何でもずばりと言うんだ。それがまた腹立たしいくらい、いつも正しくて、まるで母親みたいだよ」と評し、「僕の演技の責任は、僕同様に監督にもある」という言葉で、いかに信頼を寄せていたかを表した。

 イギリス元首相の自伝のゴースト・ライターになった主人公が、事件に巻き込まれていく本作、戦死者の遺族が元首相を糾弾する場面などトニー・ブレア元首相を彷彿とさせる。演じたピアース・ブロスナンは「トニー・ブレアをやればいいのかい?と監督に聞いたんだ。そしたら、いや違う、ブレアのことは忘れろと言われて。ものまねしなくてもいいと思うと、気が楽になったよ」と話し、ポランスキー監督との仕事を忘れられない経験と語った。

 ポランスキー監督の不在が、かえって、その存在の大きさを強く感じさせる記者会見となった。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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