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園子温監督『冷たい熱帯魚』黒沢あすか、大胆な濡れ場で披露する体づくりはビリーズ・ブート・キャンプで!

第67回ヴェネチア国際映画祭

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ヴェネチア国際映画祭に登場した『冷たい熱帯魚』ご一行。(左から)でんでん、黒沢あすか、園子温監督、吹越満
ヴェネチア国際映画祭に登場した『冷たい熱帯魚』ご一行。(左から)でんでん、黒沢あすか、園子温監督、吹越満

 第67回ヴェネチア国際映画祭の第2コンペティション部門「オリゾンティ」に参加している園子温監督『冷たい熱帯魚』(来年正月公開)の公式会見が現地時間8日、行われた。同作品は1980年代に実際に起こった連続狂気殺人事件を題材に、熱帯魚店を営む気の弱い男・社本(吹越満)が、極悪夫妻(でんでん&黒沢あすか)に取りこまれて、犯罪に巻き込まれていく恐怖を描くサスペンス。だが本作を「パーソナルなフィルム」と語っていることについて、園監督は「一つの有名な事件がありまして、それに関してかなり忠実にディティールを調査して描いています。そこに本来の自分のテーマである、“家族”というテーマを、主人公の社本一家に託しました。今まで家族の解体、崩壊、そして本来なら再生へと向かっていったのですが、今回のは完全に崩壊していく家族を描きました」と説明した。

第67回ヴェネチア国際映画祭コンペ作品

 園監督の狂気的な世界を体験した役者たちには、役作りについて質問が及んだ。巧みな話術と調子の良さで社本を共犯者へと仕立て上げていく殺人犯・村田を演じたでんでんは、「いつもお人好しの青果店の親父とか、工場長のような役ばかりで、今回の役は自分の性格にはないような役で、それをどのように自分の中から引き出せば面白いかと考えましたね。そこで『誰が演じても、これ以上の悪さはできないゾ!』と思いながら撮影するのが楽しかった。ただ、セリフを覚えるのが大変。正月返上でセリフを覚え、それを現場で監督とこねくり回して、また新しいセリフをいれる。それを毎日するのが楽しく、今回の仕事が自分の自信になると思う」と胸を張った。その村田の妻・愛子を演じた黒沢あすかは、実生活では3児の母となっても大胆な濡れ場を披露したり、村田と一緒に鼻歌まじりで遺体を解体作業する“極妻”を演じている。

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 黒沢は「監督に一番最初にお会いした時、お腹やお尻周りがひどい状態でした」というわけで、あのエクササイズDVD「ビリーズ・ブート・キャンプ」に約1か月間入隊して体を絞ったことを明かした。続けて、「私も30歳代最後に近づき、もう一つ何かを残したいと思ったんです。今、実生活では幸せなんですけど、不思議なモノで、幸せになればなるほど残虐的で、狂気があり、人間同士がぶつかり合う世界に興味を抱くんですね。今の私を輝かせ、自信を持たせてくれるのは園監督しかいないと思った」と全身全霊で映画に身を捧げたようだ。

 一方吹越は、たまたま園監督が本作の準備をしているときに近所で会ったそうで、園監督から「1月のスケジュールは空いてますか?」と問われ、内容も確認せず「空いてます」と答えたことが、出演につながったという。吹越は「あとから脚本を読んで僕の周囲のスタッフはビビっていたけど、僕の直感としてやった方がいい、やりたいと思った。そして村田役がでんでんさんだと名前を聞いた時、すごくセンスの良いキャスティングだなと思い、その時点で『これは絶対に面白くなる』と思った」と力強く語り、俳優陣の園監督への信頼感が見えてくるような会見だった。

 オリゾンティ部門の受賞結果は、11日に発表される。また本作は、9日に開幕するカナダ・トロント映画祭にも出品される。(取材・文:中山治美)

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