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「セックス・アンド・ザ・シティ」のキム・キャトラルを直撃 体重を増加して、ストリッパー役に挑戦

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キム・キャトラル
キム・キャトラル

 80年代に映画『ポリス・アカデミー』や『マネキン』などに出演し、90年代後半からテレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」で名をはせたキム・キャトラルが、新作映画『ミート・モニカ・ヴァルーア(原題) / Meet Monica Velour』について語った。

 同作は、17歳の青年トービー(ダスティン・イングラム)は、かつて80年代にスターだったポルノ女優モニカ・ヴァルーア(キム・キャトラル)の大ファンだった。ある日、父親(ブライアン・デネヒー)から譲り受けたホットドックの販売用トラックを売却するために、モニカの住むインディアナ州の田舎町に立ち寄る決意をして彼女に会いに行くが、49歳になってもストリッパーをしていたモニカにはいろいろな事情があった……。

 今回のポルノスター、モニカ役を演じる上でリサーチしたことは「リサーチのために、実際のポルノスターには会わなかったわ。その代わりに、70年代のポルノ作品を観たの。それと、ポルノを扱ったドキュメンタリーもかなり観たわね」と参考にした作品を挙げた後、「そのドキュメンタリーの中で怖いと思ったことは、ほとんどの女の子は、まずハリウッドでスターになるためにやって来るんだけれど、たいした演技もできなことに気付き、可愛いけれど、もっと可愛い女性たちが周りにたくさんいることに気付くの。それで徐々に新聞や広告のモデルになったり、それも駄目ならヌードモデルになっていくのよ。そして、いつの間にかポルノの世界が目の前にあったりするの」と厳しい環境下でハリウッドの女優を目指す人たちには、落とし穴があることも語った。

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 「セックス・アンド・ザ・シティ」でスリムな体型をしていたキムは、この役のために体重を増やしたそうだ。「ミルクシェイクやパン、パスタ、それからクリーミーなソースを使ったフレンチ料理も食べたわ。自分が欲しているものを食べたいだけ食べた気がするわ! ジャンクフードやステーキも気にしないで食べていたもの。それに、この時はジムにも通わなかったわ。けれど罪の意識は無かったわよ……、だって仕事のためだったから(笑)! けれど、この映画のすぐ後に参加したロマン・ポランスキー監督作品『ゴースト・ライター(原題) / The Ghost Writer』で、いつものワークアウトをして、結局ダイエットすることになったけれどね」と笑いながら答えた。彼女は、この映画で「セックス・アンド・ザ・シティ」とは全く異なった変貌ぶりを見せている。

 キムが演じた年配のモニカという女性がセクシーであることは、キムにとってどんな意味合いを持つのだろう。「わたし自身も年配の女性だけれど、どんな歳でもセクシーであるべきだと思っているわ。わたしは今50代で、40代のときに「セックス・アンド・ザ・シティ」でサマンサを演じて、40代でも女性がセクシーでいられるという境界線を押し上げた気がするけれど、50代に入ると(アメリカ映画界の対応に)嫌気や、怒りを感じるわ。特に北米ではそれがヒドいわね。だから、最近わたしはヨーロッパの作品に参加しているのよ、少なくとも向こうでは、わたしのような年齢でもちゃんと敬ったり、讃えたりしているわ。ところが、アメリカではそういう年齢は扱いにくくなっていくだけなの」とアメリカ映画界への不満を告白した。

 今回取材したキムの印象は、「セックス・アンド・ザ・シティ」のセクシーな印象よりは、むしろ知的なイメージのほうが強かった。今後も年齢を感じさせない女性として、さらなる活躍を期待したい。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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