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『選挙』『精神』の想田和弘監督、香港国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞 新作『Peace』で平和と共存を描く

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映画『Peace ピース』より
映画『Peace ピース』より - (C) 2010 Laboratory X, Inc.

 日本のドキュメンタリー映画界を代表する想田和弘監督が、新作『Peace ピース』で2011年香港国際映画祭の最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。これまで映画『選挙』がベルリン国際映画祭に正式出品され、ベオグラード国際ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞し、映画『精神』で釜山国際映画祭とドバイ国際映画祭の最優秀ドキュメンタリー賞を受賞するなど、世界で実績を残してきた想田監督。輝かしい受賞歴にまた一つ新たな賞が加わった。

ロングラン上映中の映画『精神』場面写真

 想田監督の最新作『Peace ピース』は、岡山に暮らす人々や猫の何げない日常にカメラを向け、平和とは何か、生とは何かを浮かび上がらせた作品。アジア有数の映画祭であり現在開催中の2011年香港国際映画祭で、見事最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。同映画祭の審査員は「『Peace ピース』は人の心を動かす並外れた力を備えた静かな映画」と称賛を惜しまない。

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 ニューヨーク在住の想田監督はこの受賞を受けて、「祖国の大惨事に心が折れて香港行きをキャンセルしようかと思いましたが、自分の仕事は映画を作り続け、観せ続けることだと思い参加を決めました。その決断は正しかったと心から思います。これからも映画を作り続けます」と東日本大震災にも思いをはせながらコメント。一貫して台本・ナレーション・テロップ・音楽を使用せず、自ら「観察映画」と位置づける“想田映画”には、人間のありのままの姿や世の中が映し出されており、観客の胸を打つ。誰もが経験したことのない震災に見舞われた今だからこそ、『Peace ピース』から得られる平和と共存のヒントに目を向けたい。

 本作は、想田監督の妻の実家に住みついた野良猫グループと突如現れた泥棒猫との確執や、かつて兵隊だった91歳の独居老人をボランティア同然で介護・支援する義父母の姿、その義父母自身にも迫る老いにカメラを向けたドキュメンタリー。戦争と平和、生と死など人類永遠のテーマがつぶさに描かれている。(編集部・小松芙未)

映画『Peace ピース』は7月、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

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