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電力会社がテレビ局に日常的圧力!メディアの公正さを問う書籍「今こそ、エネルギーシフト」が話題に!

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トークショーで熱弁する鎌仲監督と飯田氏
トークショーで熱弁する鎌仲監督と飯田氏

 原発の問題を真っ向から糾弾し、自然エネルギーシフトへの希望を描いた映画『ミツバチの羽音と地球の回転』の鎌仲ひとみ監督と、環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏の対談した模様をノーカットで掲載した、書籍「岩波ブックレット 今こそ、エネルギーシフト」が話題を呼んでいる。

 福島第一原発の事故から4か月たった今でも、国の目安の約520倍の放射性セシウムを含んだ稲わらをえさとしていた肉牛が400頭以上出荷されていたことがわかるなど、いまだに放射能問題に揺れている日本。そんななか、長年原発問題と向き合ってきた鎌仲監督と、原子力ムラから飛び出し、原子力反対の立場となり「原発はハリボテ同然」と言い切る飯田氏が、福島第一原発事故について、メディア報道の問題、そして電力会社の真実を赤裸々に語った本著は、原発の存在に疑問を持ち始めた人々に、わかりやすく原子力問題を解説し、未来へのエネルギー選択肢を提示している。

 事故当時、テレビには御用学者がこれでもかというほど出演し、「大丈夫です」と言い続けた。大きな影に覆われたメディアの闇を、鎌仲監督はばっさりと糾弾する。「地震の前に、私の『ミツバチの羽音と地球の回転』を取り上げてくれたのはテレビでは朝日ニュースターの上杉隆さんだけでした」と振り返った鎌仲監督は、「彼の『ニュースの深層』という番組は電事連(電気事業連合会)がスポンサーなのですが、わたしが出た枠のみ、彼らはスポンサーを降りたのです。そしてその後、上杉さんを降板させるようにと局に圧力をかけてきたと、上杉さん自身から聞きました」とテレビ業界で日常的に横行している電力会社の圧力問題を指摘。「単純に反対や批判ではなく事実に基づいた情報を開示し、市民が情報を得て議論できるようになることが望ましい」と語っている。事故発生当初、各テレビ局が御用学者たちを登場させ、口をそろえて“安全”とアピールをしたことは紛れもない事実。わたしたち国民に、「実はメルトダウンしていた」という恐ろしい事実が公表されたのは、5月になってからのことだった。鎌仲監督は、「メディアで報道されるニュースが、断片的であって、全体像が視聴者や読者に見えにくい、ということも指摘する必要があるでしょう。その傾向は今回の原発事故においても顕著です。きちんと批判すべきことです」ときっぱり。飯田氏は、「東京電力は事実上の倒産管理会社にして、発送電の切り離しをしていくのが妥当だと思っています」と、電力会社の独占体制を真っ向から批判している。

 福島第一原発の事故後、原発について何も知らなかった人々が、原発の存在に対して、疑問を持ち始めた。その事実を証明するかのように、発売された5月から、本著は岩波ブックレットシリーズのなかでも例を見ない売れ行きを見せており、営業担当も驚きをせない。わずか54ページで、難しい原子力問題がわかりやすく説明されている本著。著者の強い意向により、印税はすべて、祝島自然エネルギー100%プロジェクトと東日本大震災の被災地に送られることが決まっている。(編集部:森田真帆)

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