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ブラッド・ピット、「世界は日本を忘れていない」 来日会見で日本にエール

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優しさを見せたブラッド・ピット
優しさを見せたブラッド・ピット

 10日、家族で来日中のブラッド・ピットが、製作と主演を務めた映画『マネーボール』の来日記者会見をグランドハイアット東京にて行った。久々のハリウッド超大物スターの会見とあって、この日はスチールカメラマン100名、記者300名、ムービー20台が集結する大盛況ぶりだった。また、女優の吹石一恵が登場して花束をブラピに贈呈し「ゴージャスで、セクシーでドキドキします」と大スターとの対面に感激していた。

映画『マネーボール』写真ギャラリー

 米メジャーリーグの貧乏球団だったオークランド・アスレチックスを、常勝球団へと育て上げた実在の人物、ビリー・ビーンの半生を映画化した本作。若くしてアスレチックスのゼネラルマネージャーとなったビリー(ブラッド・ピット)が、選手や監督から反対されながらも常識破りな独自の理論「マネーボール理論」でチームを常勝集団へと導く過程を描くサクセス・ストーリーだ。今年の9月に行われた、本作のUSプレミアではアスレチックスに所属する松井秀喜選手とブラピが初対面したことも大きな話題となった。

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 風変わりで短気な性格の主人公ビリーを熱演したブラピは「実は、僕はあまり野球を知らないでこの映画を作ったんだ。野球界というのはあくまで背景で、この物語は正義の話であり、負け犬などのレッテルを張られた人たちが、既存の価値観が正しいのかどうか探るストーリーだと思う」と今作を説明。そして現在多くの問題を抱える日本にいる、若者にアドバイスを求められると「この映画のテーマでもあるけれど、常識とされていることや、既存のシステムに疑問を持つこと。それと戦って一瞬だけ発散するのではなく問題を根本的に理解して、解決策を見出していくことが大事」とメッセージを送った。

 また、「主人公のように何か自身で実行しているジンクスはあるか?」と聞かれた際は「一人だけで飛行機に乗るとき、何か家族のものを持って乗るようにしている」と家族思いのブラピらしいこだわりも明かす一幕も。さらに会見の最後には、昨日のジャパンプレミアのときと同様に東日本大震災の話題に触れ「世界中で、日本の復興への努力の話を聞きますし、絶対(日本のことを)忘れていません」と力強く語り、拍手を浴びていた。

 そして、トーク中盤には元プロ野球選手の父親を持つ、女優の吹石一恵が花束贈呈役として登場。ブラピに花束を渡した吹石は「生のブラッドさんは、とてもゴージャスで、セクシーでドキドキしています」と満面の笑み。今作については「お嬢さんと一緒にいる場面での、ブラッドさんの顔がすごく優しかったのが印象的でした」とコメント。そして会見が終わると、ブラピは吹石を先に退場させようとするなど優しくエスコートして、最後までさすがのジェントルマンぶりを発揮していた。

 『マネーボール』はマイケル・ルイス原作のノンフィクションを、『ソーシャル・ネットワーク』のアーロン・ソーキンが脚本を手掛け、『カポーティ』のベネット・ミラー監督がメガホンをとったヒューマンドラマ。フィリップ・シーモア・ホフマンロビン・ライトなど実力派キャストが脇を固めている。(古河優)

映画『マネーボール』は11月11日より丸の内ピカデリーほか全国公開

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