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戦争の民営化!?社会派の巨匠ケン・ローチ監督が描くイラクの実情に山路徹、「日本もいつ戦争が起きるかわからない」と危機感語る

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イベントに出席した山路徹
イベントに出席した山路徹

 19日、イラク戦争に参加したコントラクター(民間兵)の知られざる真実を描いた、ケン・ローチ監督作『ルート・アイリッシュ』のシンポジウム付き試写会が行われ、司会を務めるピーター・バラカンの進行のもと、ジャーナリストの山路徹、国際政治アナリストの菅原出、ジャーナリストの安田純平が登壇しイラク戦争の知られざる実態を解説した。

映画『ルート・アイリッシュ』場面写真

 本作は、イギリスを代表する監督のケン・ローチが、イラクのバグダッド空港と市内の米軍管理区域グリーンゾーンを結ぶ、テロの標的になりやすい危険な道路として有名な「ルート・アイリッシュ」をテーマにして描いたドラマ。ルート・アイリッシュで死亡した仲間の死因解明に乗り出した主人公の姿を通し、戦争の民営化により非人道的な行為が多発したイラク戦争の闇に迫っている。

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 山路は「戦争は一番大きな公共事業で、最大のビジネス。戦闘機やヘリ、武器を使って攻撃するが、そういった武器のほとんどは、実は国連常任理事国5か国が作っていて、非常に矛盾した現実がある。兵器の見本市に行くと、兵器が化粧品のようにディスプレイされていて、担当者が『これは確実に人を殺します』などとセールストークをしている。戦争にかかわる商売を邪魔する者は許されない世界がある」とニュースでは計り知れない世界の恐ろしい現状を報告。

 そして、「この映画はそういった戦争の本当の姿を伝えることができる優れた作品。日本人も、この問題をイラクだけでなく、自分たちの問題でもあると考えてほしい。日本もいつ戦争が起きるかわからない。国民が政治家を選ぶことができる国である以上、国民一人一人の責任は重い。何かを判断するとき、戦争の本質をわかっていないとダメ。この映画が、その一つの判断材料になればと思う」と真摯(しんし)な表情で語り掛けた。(古河優)

映画『ルート・アイリッシュ』は3月31日より銀座テアトルシネマほかにて全国順次公開

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