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デイムの称号を受けたジュディ・デンチと名優トム・ウィルキンソンを直撃!インドの撮影は?

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ジュディ・デンチ(左)、トム・ウィルキンソン(右)
ジュディ・デンチ(左)、トム・ウィルキンソン(右)

 イギリス王室から「Dame(デイム)」の称号を授与され、アカデミー賞助演女優賞の受賞経験もあるイギリスを代表する女優ジュディ・デンチと、映画『イン・ザ・ベッドルーム』『フィクサー』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた演技派トム・ウィルキンソンが、新作『ザ・ベスト・エキゾチック・マリーゴールド・ホテル(原題) / The Best Exotic Marigold Hotel』について語った。

 同作は、イギリスで年金暮らしをしていた男女7人が余生をインドで送ることを決め、豪華な設備とサービスの行き届いた場所とされる「マリーゴールド・ホテル」を訪れる。ところが、現地に着くとパンフレットとは全く違ったホテルの状況に彼らは驚かされる。それでも、彼らはこの地に腰を落ち着けて、徐々にインドの文化に親しんでいくというドラマ作品。出演者にはジュディ・デンチ、トム・ウィルキンソン、マギー・スミスビル・ナイという年配の俳優から、若手では映画『スラムドッグ$ミリオネア』のデヴ・パテルが参加している。監督は映画『恋におちたシェイクスピア』のジョン・マッデンがメガホンを取っている。

 インドの撮影についてトム・ウィルキンソンは「僕がこれまで訪れた外国の中でも、僕の脳に最も刺激を与えた場所だった。どの土地とも比べようがなく、全く予想できないんだ。もちろん、訪れたことのある人は僕の言っていることがわかるだろうが、訪れたことのない人は、カルチャーショックという言葉さえも理解できないだろうね。それはインドでは、道に溜まった水たまりで赤ちゃんの体を洗っている人もいれば、その40~50メートル先には、お金にものを言わせたような豪邸が建っているんだ。そんな社会の矛盾を僕の中で把握することさえ難しかった。ただ、そんな社会の矛盾がインドの将来に希望を持たせているとも思っている。だから、僕はインドにぜひ行ってみるべきだと勧めているよ」と語り、今でもインドの街並が脳裏に焼き付いているそうだ。

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 「マリーゴールド・ホテル」を管理するソニー役を演じるデヴ・パテルとの共演についてジュディ・デンチは「わたしがこれまで56年間女優としていろいろな俳優たちとともに演じてきた中で、彼は最もエネルギーのある俳優だと思ったわ! 彼はすごく精力的ね。それに撮影で撮り直しをしても、決して同じ演技はしなくて、それが刺激的だったわ。彼のキャリアをわたしはイギリスで見てきたけれど、素晴らしく成長しているわ。そのうえ彼は謙虚で、面白くて、優しいところがステキよ!」と褒めちぎった。

 これまでのジュディ・デンチの人生経験が、この夫を失った老婦人役エヴリンを演じるうえで役に立ったのだろうか。「俳優として機能するには、自分の起きた出来事をしっかり脳裏に貯めておくことね。そうでないと、ほかからインスピレーションを持ち込まなければならないから。この映画でエヴリンは夫を亡くした未亡人で、今は夫がこの世に居なくて寂しく、夫との間に子どもがいるけれど、その子どもには迷惑をかけたくないの。そういったところはわたしも同情ができて、理解もできるわ(ジュディ・デンチ自身も2001年に夫を亡くしている)。だから、このエヴリンのように長い間未亡人になると、仮に情熱的でセクシャルな関係ではなくても、舞台などを観に行けるような仲間が居るといいと思うもので、わたしもそう感じるわ。だから、そういった自分自身の経験を演技に移行していくことも大切なの」と語った。彼女の熟練した演技は、そんな人生経験があるからかもしれない。

 映画は年配のイギリス人たちが、インドの活力に引き込まれながら、徐々に人生を謳歌して、我々にも生きる喜びを教えてくれる作品に仕上がっている。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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