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30年以上拒絶され続けた『天国の門』リマスター版ベネチアで上映 マイケル・チミノ監督も感動!

第69回ベネチア国際映画祭

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再び『天国の門』に向き合ったマイケル・チミノ監督、終始ゴキゲン!
再び『天国の門』に向き合ったマイケル・チミノ監督、終始ゴキゲン! - 写真:中山治美

 映画『ディア・ハンター』などで知られる米国のマイケル・チミノ監督が、イタリアで開催中の第69回ベネチア国際映画祭で、長年の功績をたたえるペルソール2012賞を受賞し、現地時間30日に授賞式が行われた。

 同賞はイタリアのサングラスメーカーを冠にし、昨年まではペルソール3D賞の名で優れた3D作品に贈られてきた。しかし映画祭ディレクターがマルコ・ミュラーからアルベルト・バルベラ氏へと変わったことから、賞の中身も一新されたという。

 チミノ監督は女性通訳と手を繋ぎながらステージに登壇すると、観客に手を振り終始ゴキゲン。バルベラ氏から記念の盾を受けると、「この賞を誇りに思います」とコメントし、カメラマンの要望に応えてうれしそうに盾を披露した。

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 また授賞式後に、チミノ監督の代表作『天国の門』(1980年)のデジタル・リマスター版が上映された。劇場公開時は149分にカットされたが、今回は216分のオリジナル版だ。チミノ監督は「最初にデジタル・リマスター版の話をもらったときは勘弁してくれと思ったよ。33年間(人々から)拒絶され続け、もう十分だろうと思った」と公開当時に叩かれ、興行成績も芳しくなかった作品に恨み節。バルベラも「映画史上、最も正当な評価を受けなかった映画の一つ」と援護した。

 だが、続けてチミノ監督は「でも当時はなかった、デジタル・テクノロジーの力はスゴイね。編集を変え、色を変えたりできるんだから。おかげで、新しい映画を観るかのようだよ」と新たな技術と出会って感動しきり。その後、観客と共に映画を観賞し、スタンディングオベーションを受けていた。これで過去の苦い記憶も払拭(ふっしょく)されたに違いない。(取材・文:中山治美)

第69回ベネチア国際映画祭は9月8日まで開催

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