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吉永小百合が反省の日々…第一線で長年活躍する秘けつ

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原点の場所に思いを巡らせた吉永小百合
原点の場所に思いを巡らせた吉永小百合 - (C) 2012『北のカナリアたち』製作委員会

 吉永小百合の主演最新作は、東映創立60周年記念作品として製作された『北のカナリアたち』。映像化が続く湊かなえの「往復書簡」を原案に、阪本順治監督が映画化した一大プロジェクトだ。北海道の利尻島、礼文島などで1年近くの年月をかけて撮影したこの映画への深い思いを吉永が語った。

映画『北のカナリアたち』場面写真

 「『北の零年』のあと、脚本家の那須真知子さんと『また北海道を舞台にした映画をやりましょう』と約束したんです。寒いところであればあるほど映像的に効果があるというか、厳しい自然の中で映画作りをするのがわたしには合っている気がして」。撮影で訪れたサロベツ原野は1980年に高倉健と共演した映画『動乱』のロケ地の一つで、「わたしの原点みたいな場所。たまたま32年ぶりに同じ場所で撮影をすることになって、感慨深いものがありました」と思いを巡らせた吉永。

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 彼女が演じるのは、離島で小学校教師をしていた川島はる。合唱を通じて子どもたちの心を明るく照らしたはる先生が、なぜ教師の職を追われたのか? 映画は20年前の謎、はると夫との切ない関係、大人になった教え子たちのドラマなど、さまざまな要素が入った現代風の物語だ。

 完成した映画を観た吉永は、「まだ一度しか観ていないのでなんとも言えないんです。客観的になれないというか、今の段階では細かいところが気になって。もうちょっと深い表現ができたんじゃないか? などと常に思ってしまうんです」という言葉に驚く。「1年くらいたってようやく、自分の中で本当の手応えを感じてきます。再見して改めて納得したり疑問を持ったり、もう本当に反省の日々です(笑)」。そんな謙虚さが、長年第一線で活躍できる秘けつかもしれない。(取材・文:浅見祥子) 

映画『北のカナリアたち』は11月3日より全国公開

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