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ダウン症の兄と発達障害のある弟が窃盗団を結成!? 今村昌平の系譜に連なる喜劇作が誕生!

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初日に感無量の様子の出演陣
初日に感無量の様子の出演陣 - 左から、山田キヌヲ、押田大、押田清剛、押田興将

 17日、新宿のK's cinemaで映画『39窃盗団(サンキューせっとうだん)』初日舞台あいさつが行われ、押田大押田清剛押田興将監督の3兄弟と山田キヌヲが出席した。押田監督は大勢の観客で埋まった劇場内を見渡し、「こんなにたくさんの方に来ていただいて、ありがとうございます。3年がかりで作ったこの映画をようやく上映ができることになって感激しています」と喜びを語った。

映画『39窃盗団(サンキューせっとうだん)』フォトギャラリー

 本作は、刑法39条により心神喪失者は罰せられないとそそのかされたダウン症の兄と発達障害のある弟が泥棒の旅に出るという異色のコメディー。これが劇映画監督デビューとなる押田監督が、弟・清剛と過ごした実体験をベースに、フィクションを交えながら描いた作品となっており、「清剛たちは、元気に生きているぞ!」というメッセージの込もったインディーズ映画となっている。

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 押田監督は、故・今村昌平監督の『うなぎ』のメイキングや『カンゾー先生』などの助監督を務め、近年ではプロデューサーとして西川美和監督の『夢売るふたり』を手掛けるなど、長年を映画畑で過ごしてきた人物。弟の清剛を主人公にするという本作の構想を思いついたのは15年ほど前だったそうで、その際にはもう一人の実弟・大にも出演をオファー。

 そのときのことを振り返った大は「(15年前は)若かったので軽はずみにオッケーを出したんですが、大人になるといろいろありますよね。3年半くらい前にいきなり『映画を撮る』と言われて。『仕事してるよ』と言ったら、『やめてくれ』と言われ、『はい、分かりました』ということで映画に出ることになったわけです」とあっさり言ってのけ、会場を驚かせた。

 一方の清剛も「(現場では)いっぱい走ったり、おせんべいを食べたりした。映画の撮影は楽しかった」と満足げな表情。最後に観客に向かって「サンキュー」と茶目っ気たっぷりに呼びかけ、会場を笑顔に包み込んだ。(取材・文:壬生智裕)

映画『39窃盗団(サンキューせっとうだん)』はK's cinemaで上映中

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