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幻のテレビ映画が33年ぶりにスクリーンで上映!千葉真一主演の「東京大地震マグニチュード8.1」

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当時を振り返る、特撮監督の川北紘一
当時を振り返る、特撮監督の川北紘一

 3日、秋葉原UDXシアターで開催された、燃えよ特撮!祭2013で、特撮監督の川北紘一が手掛けた幻のテレビ映画「東京大地震マグニチュード8.1」が上映され、知られざる本作の裏側が明かされた。

 『のぼうの城』の樋口真嗣監督が特撮界の職人たちをゲストに招き、知られざる貴重な特撮作品と、偉人たちの貴重な歴史的証言が対談形式で明らかになる日本映画専門チャンネルの番組「特撮国宝-TOKUHO-」(毎週木曜23時より放送中)。番組の番外編となるこの日のイベントでは、現存する放送用の16ミリフィルムで「東京大地震マグニチュード8.1」が上映された。

 本作は、巨大地震に見舞われた東京とそれを生き延びようとする人々の姿を描くスペクタクルドラマで、1980年に日本テレビ「木曜ゴールデンドラマ」枠で放送。監督に西村潔、そして千葉真一竹下景子柴俊夫ら豪華スタッフ、キャストが参加。当時の人気番組だった「ザ・ベストテン」が裏番組だったにもかかわらず、18.3パーセントの視聴率をたたき出した。しかしそれ以降、33年間再放送なし、ソフト化もなし。埋もれた名作として特撮ファンに語り継がれてきた幻の作品だ。

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 当時、石原プロが制作したテレビドラマ「西部警察」(1時間)の制作費が2,500万円だった時代に、本ドラマ(2時間)の制作費は1億5,000万円。川北による特撮を駆使した地震の描写はリアリティあふれるもの。まめに資料を整理整頓するタイプだという川北特撮監督は、当時の絵コンテなど貴重な資料を持参し、「(『ゴジラ』など多数の特撮作品を製作した)田中友幸プロデューサーから、アーカイブの映像は使うなと厳命されてね。しょうがないから全部新たに撮影しているんですよ。スケジュールは3か月みっちり撮影したね」と証言。

 その後も、竜巻がリアルだったという意見に対して「実際に大プールで火炎放射で火をたくと、温度差によって本当に竜巻ができる。あとは水槽でまわした粒子をあとで合成したり、いろいろなものを組み合わせた」。地震で高層ビルの外壁がはく離して落ちるシーンについては「あれはミニチュアのビルの大きさに合わせて、巨大な石を上から落として。ビルの自重で外壁が落ちるようにした。いろんな壊れ方を考えたね」と職人的なこだわりが次々と明かされる。それらのシーンがあまりにもよく出来ていたために、川北も「田中プロデューサーから『あれ、ライブラリー(を使ったん)じゃないのか』とさんざん言われましたよ」と懐かしそうな顔を見せた。(取材・文:壬生智裕)

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