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ホラー界の巨匠・中田秀夫監督が、前田敦子と成宮寛貴にホラー映画作りの極意を伝授

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ちょっとコワモテだけど優しい!?ホラー映画の巨匠・中田秀夫監督
ちょっとコワモテだけど優しい!?ホラー映画の巨匠・中田秀夫監督 - (C)2013「クロユリ団地」製作委員会

 前田敦子成宮寛貴主演の映画『クロユリ団地』を手掛けたホラー映画の巨匠・中田秀夫監督が、撮影中、彼らに伝授していた「ホラー映画の決まり事」を明かした。

映画『クロユリ団地』場面写真

 これまでも『リング』や『仄暗い水の底から』などを手掛けてきた中田監督いわく、ホラーの現場は「明るく、楽しく」が基本だという。そのおかげか、怖いことが苦手な前田もすんなりと現場に入れたようで、クランクアップ時には「監督やスタッフと会えなくなるのが寂しい」という言葉まで飛び出したほどだとか。また、中田監督と仕事がしたくて苦手なホラーに初チャレンジしたという成宮も、「監督からはホラー界のルールやロジックを学ばせていただきました」と語る。

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 クランクインしてから10日目ぐらいまでは役者たちも手探りの状態だったという『クロユリ団地』。監督は『リング』の撮影時に松嶋菜々子にも使っていたという独自の手法での演技指導を展開した。それは恐怖度を0から5段階で説明するというもの。「このシーンでは恐怖度2で」というように使われ、ホラー初心者の前田にとっても、非常にわかりやすく明確な演出となったそうだ。また、モニターを見ながら役者の演技を確認するのが嫌いな監督は、いつもカメラの脇に立ち、撮影開始直前まで自らの体を使い、言葉を駆使して役者たちに演技指導しているという。

 そんな中田監督が目指す劇中の恐怖度は、ただの右肩上がりの直線ではなく、ジェットコースターのように波のある曲線なのだそう。ホラーレベルが上がったり下がったり、上下するからこそ余計に怖さが増すのだという監督の言葉には、熱烈指導をする監督の姿同様、プロの映画人としての自信とこだわりが垣間見え、説得力がある。

 ホラーが苦手な前田と成宮にさえ「監督と仕事ができてよかった」と言わしめた中田秀夫監督。恐怖の奥に潜む「孤独」を描いた、監督いわく「ある悲しみを持ったホラー」だという本作の舞台裏が楽しめるDVD特典映像は、ホラー映画作りの極意が感じ取れる内容になっている。(文:平野敦子)

映画『クロユリ団地』ブルーレイ(プレミアム・エディション 税込み7,140円)&DVD(プレミアム・エディション 税込み6,090円)は発売中
発売元:日活、販売元:ハピネット

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