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震災後、日本のため行動したスイス人男性のドキュメンタリー 福島出身なすびも感銘!

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ヤン・クヌーセル監督、なすび、トーマス・コーラ
ヤン・クヌーセル監督、なすび、トーマス・コーラ - 写真:高松美由紀

 ドキュメンタリー映画『ネガティブ:ナッシング 全てはその一歩から』の日本公開に先立ち14日、渋谷のアップリンクで行われた特別試写会に、スイスから来日した主人公のトーマス・コーラとヤン・クヌーセル監督が舞台あいさつに登壇した。

映画『ネガティブ:ナッシング 全てはその一歩から』場面写真

 本作は、スイスの旅行会社で日本旅行を担当していたトーマスが、東日本大震災の後「日本への恩返し」のため、世界に安全を示そうと約5か月間で徒歩による日本縦断を果たした姿を追った作品。スイスでは、自主配給ながら既に1万人以上の観客を動員、また全上映会が満席になる大記録を作っているといい、今回、関係者待望の日本公開にようやくこぎ着けた。

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 クヌーセル監督は本作について「311の出来事は、地震以外にも(福島第一原子力発電所事故など)さまざまな背景が絡み合っているが、とにかくこの純朴なスイス人、トーマスだけに物語を絞って、一人の人間ができることの大きさを表現したかった」とコメント。そして「日本からたくさんのものを頂いた」というトーマスは「自分に何ができるかを考え、当時ニュースなどで報道されていた、“福島の惨劇=日本”というイメージを払拭(ふっしょく)して、日本の美しさや素晴らしさを自分の体で表現したかった」と本作に掛けた思いを述べた。

 またこの日は、自らの地元・福島を盛り上げるため、エベレスト登頂にチャレンジしているなすびが、一観客として作品を観賞。上映後には監督らと意気投合し、固い握手を交わしていた。

 311以降、日本への旅行者が激減し、職を失っていたトーマス。しかしこの日本縦断後、スイスで自身の旅行会社を立ち上げており、「この映画を観たスイス人も増えているから、来年はもっと日本への観光客が増えるよ」と希望に満ちたコメント。福島観光交流大使を務めるなすびも「素晴らしい! 僕ももっと頑張る」と大きく感銘を受けた様子だった。(高松美由紀)

映画『ネガティブ:ナッシング 全てはその一歩から』は11月30日より渋谷のアップリンクにて公開

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