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メディア芸術祭マンガ部門大賞は近藤ようこ「五色の舟」 坂本龍一にアート部門優秀賞

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大賞に輝いた近藤ようこ「五色の舟」
大賞に輝いた近藤ようこ「五色の舟」 - (c) Youko Kondo / Yasumi Tsuhara 2014 近藤ようこ・津原泰水 / KADOKAWA刊

 28日、第18回文化庁メディア芸術祭の受賞作品発表会が六本木の国立新美術館で行われ、小説家・津原泰水の傑作幻想譚(たん)を近藤ようこがマンガ化した「五色の舟」がマンガ部門大賞を受賞したほか、坂本龍一真鍋大度によるインスタレーション作品「センシング・ストリームズ -不可視、不可聴」がアート部門の優秀賞を受賞した。

 マンガ部門の大賞に選ばれた「五色の舟」は、太平洋戦争末期、病気で両足を切断した元旅芝居の女形、元結合双生児の少女、両腕のない少年など、見せ物小屋の一座として糊口(ここう)をしのぐ、異形の者たちの悲しき運命を描き出している。

 壇上に立った近藤は「わたしは35年間マンガ家をやっておりまして。そろそろ何をやっていいのかわからなくなってきた頃に、『五色の舟』を書く機会をいただきました。35年間、学んだことを投入して描いたつもりです。それをこういう形で評価してもらえてうれしい」とあいさつ。マンガ部門のすがやみつる選考委員によると、大賞は「満場一致で、即決だった」という。

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 センシング・ストリームズは、坂本と真鍋が札幌国際芸術祭のために制作したインスタレーション作品。人間が知覚できない電磁波を感知し、大型モニターで可視化してみせるもので、アート部門優秀賞を受賞した。現在、中咽頭がん治療のために活動休止中の坂本は、「札幌国際芸術祭のための真鍋さんとの初のコラボレーション作品でこのような賞をいただき、大変喜んでいます。わたしもぜひ病気から回復して、いつかこの目で見てみたいと思っています。ありがとうございます」と書面でメッセージを寄せた。

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登壇した五島一浩、真鍋大度、近藤ようこ、津原泰水

 なお、アート部門は大賞該当者なし、エンターテインメント部門大賞にはゲームアプリ「Ingress」、アニメーション部門大賞にはロシアの短編アニメ「The Wound」がそれぞれ選ばれた。

 世界71の国と地域から3,853作品の応募があった今年の文化庁メディア芸術祭。そのうち約160点の作品の展示、上映、および受賞作品などを全巻閲覧できるマンガライブラリーなどが設置された「受賞作品展」は2015年2月4日~15日まで国立新美術館ほか都内各地にて実施予定だ。(取材・文:壬生智裕)

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