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ベネ様を倒せるやつはいるのか?「英国男優総選挙2015」結果を予想してみた

コラム

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ベネ様からトップの座を奪えるのか?
ベネ様からトップの座を奪えるのか? - Samir Hussein / WireImage / Getty Images(左)Jason LaVeris / FilmMagic / Getty Images(中)Mike Marsland / WireImage / Getty Images(右)

 ベネディクト・カンバーバッチはじめ、イギリス国内外で人気を誇る英国男優たちが、ハリウッドまでも席巻。日本のメディアでも、何かと「英国男優特集」を目にするようになった。2013年に映画雑誌「SCREEN」が始めた「英国男優総選挙」もすでに2年続き、英国俳優ブームが一過性のものでなかったことを証明している。そして今年もやってくる「英国男優総選挙2015」の結果を勝手に予想してみた。

誰に投票する?英国男優フォトギャラリー

■まずは、過去結果のおさらい

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ベネ様、連覇中! - Dave Hogan / Getty Images

第1回 英国男優総選挙(2013年)
1位 ベネディクト・カンバーバッチ
2位 アラン・リックマン
3位 ジェームズ・マカヴォイ
4位 トム・ヒドルストン
5位 ダニエル・クレイグ
6位 ゲイリー・オールドマン
7位 マーティン・フリーマン
8位 ロバート・パティンソン
9位 オーランド・ブルーム
10位 ユアン・マクレガー
11位 コリン・ファース
12位 エディ・レッドメイン
13位 ジェラルド・バトラー
14位 ベン・ウィショー
15位 ジュード・ロウ

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第2回 英国男優総選挙(2014年)
1位 ベネディクト・カンバーバッチ
2位 トム・ヒドルストン
3位 ジェームズ・マカヴォイ
4位 マーティン・フリーマン
5位 アラン・リックマン
6位 ダニエル・クレイグ
7位 ゲイリー・オールドマン
8位 マイケル・ファスベンダー
9位 コリン・ファース
10位 サイモン・ペッグ
11位 ポール・ベタニー
12位 ジュード・ロウ
13位 ユアン・マクレガー
14位 オーランド・ブルーム
15位 サム・ライリー

■王者はベネ様か、トムヒか。それが問題だ

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ベネ様、結婚!そして男児のパパに!

 ご覧の通り、圧倒的な人気で英国男優界のトップに君臨するベネ様こと、ベネディクト・カンバーバッチ。アーサー・コナン・ドイル原作の誰もが知っている名探偵シャーロック・ホームズが、現代に生きていたら……という設定で描かれたテレビドラマシリーズ「SHERLOCK(シャーロック)」で、シャーロックを演じて一気に大ブレイク。

 同シリーズの第4シリーズや、クリスマス特番の製作が決定した一方で、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』で実在の天才数学者アラン・チューリングを演じ、第87回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされるなど、演技派としての名声も高めている。そんな活躍ぶりに、英国男優ブームの顔ともいえるベネ様の人気は衰えを知らず、今回も確実にトップの座を狙いにくることは間違いない……。

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 さらに私生活では、今年2月14日に舞台演出家で女優のソフィー・ハンターと結婚、6月15日には二人の間に第1子男児が誕生するなどおめでたいニュース続き。ただ、「SHERLOCK(シャーロック)」シリーズでシャーロックの相棒ワトソン役のマーティン・フリーマンとのカップリングを期待していたファンも多かっただけに、現実での結婚報道に悲鳴を上げた女性ファンも多いのでは……そしてそれが今回の投票結果に影響を及ぼしたりしなかったり?

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ロキ様ーー!! - Getty Images Entertainment / Getty Images

 そんなベネ様からトップの座を狙える射程圏内にいるのは、『マイティ・ソー』シリーズで主人公ソーの弟にして悪役のロキを演じて、一躍その名を知らしめたトム・ヒドルストンだ。ハマリ役であったロキは、クリス・ヘムズワース演じるソーよりも人気を集めてしまったとささやかれるほどで、そんなロキの役柄をきっかけに、トムヒに心奪われたファンは、かなり熱心。

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 ベネ様のように、オスカーにノミネートといった映画界を派手に騒がせるようなニュースはなかったものの、トムヒの場合、ファン同士の情報共有が一番盛んに行われているのがポイント。トムヒが左手の薬指に指輪を付けている写真を海外ファンが公開すると、それは瞬く間に日本のトムヒファンの間でも一大事件としてTwitterなどで拡散。のちに、その指輪が小道具であったとのことで、事態はようやく収束(?)。ほかにも、ファンからプレゼントされたソーのコスチュームを着たテディベアに本の読み聞かせをしてあげる(?)など、ファン心をくすぐる小ネタが尽きないのがトムヒの強み。

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『クリムゾン・ピーク(原題)』のトムヒ!(画像は同映画公式Instagramのスクリーンショット)

 また、出演作品が多いほうではないため、映画にとどまらず、トムヒの出演したCMや、インタビュー動画が公開されるとすぐさまファンの間で話題になる。そして、今年公開された『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』にロキが出演すると報じられていたにも関わらず、ロキ出演シーンはカットされ、登場したのはロキの杖のみという、トムヒファンにとってはこのうえならぬおあずけ状態。

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 また、待望の新作『クリムゾン・ピーク(原題) / Crimson Peak』の全米公開が2015年10月16日に迫っており、海外版予告編やオフィシャルビジュアルが続々と解禁。ダークファンタジーを得意とするギレルモ・デル・トロ監督によるゴシックホラーの世界観で、トムヒのゴシックな佇まいにすでにファンから歓喜の声。過去の選挙結果を見ても、2013年の4位から2014年の2位と一気にトップ3入り。そのままの勢いで、今年はトップをベネ様から奪還するのも夢ではない? 積極的なファンからの得票数を稼いで、トムヒが今年は首位になる可能性は非常に高い。

■トムハ、エディ…急上昇が予想される俳優たち!

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いわゆる神セブンですね…(左よりマーティン、ジェームズ、アラン) - Karwai Tang / WireImage / Getty Images(左)Mike Marsland / WireImage / Getty Images(中)

 過去結果を見て分かる通り、その年に話題作に出演していなくとも上位キープをしている俳優がいる。それは、『X-MEN』シリーズでプロフェッサーXの若年期を演じてきたジェームズ・マカヴォイ、『ホビット』シリーズのビルボ役や、「SHERLOCK(シャーロック)」のワトソン役で知られるマーティン・フリーマン、『ハリー・ポッター』シリーズのスネイプ先生役アラン・リックマン、『裏切りのサーカス』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたゲイリー・オールドマン、大人気アクション『007』シリーズで6代目ボンドを務めるダニエル・クレイグなどだ。

 某アイドル総選挙でよく耳にする神セブン(順位の変動はあっても1位~7位までに入る不動のメンバー)という単語を借用すれば、彼らがいわゆるそれにあたる。今回も、彼らは同じような順位につくとみられ、3~7位あたりの顔ぶれは過去結果とさほど変わらないと予想。

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トムハ、『マッドマックス』シリーズの新ヒーローに!共演のシャーリーズ・セロンと - Samir Hussein / WireImage / Getty Images

 一方で、昨年の総選挙以降に著しい活躍をし、今回の総選挙で一気に順位が急上昇しそうな俳優たちがどこまで順位を上げるのかが肝となってくる。まずは、日本でも大ヒットを記録している伝説的アクションシリーズ30年ぶりの最新作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で主人公マックスを演じたトム・ハーディ

 女戦士フュリオサをさりげなくアシストする姿は真のフェミニストだと騒がれるなど、アクション映画ながら女性ファンの心もつかんだトムハ。そのほかにも、『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』『チャイルド44 森に消えた子供たち』と出演作がめじろ押しの一年だった。

 トムハはもはや、ハリウッドで最もホットな俳優の一人だが、肝心なのは今回の人気投票が「英国男優」という名目であること。『インセプション』『ダークナイト ライジング』など、ハリウッド映画で活躍しすぎてしまっているために、英国男優であるということを忘れられがち。これは、『ダークナイト ライジング』でトムハと共演しているクリスチャン・ベイルや、『マン・オブ・スティール』でスーパーマン役を務めるヘンリー・カヴィルにもあてはまり、ハリウッドでのイメージが強すぎると英国男優という枠組みで考える必要性をファンが感じないためだろう。そういったことを踏まえて、トムハの順位は15位圏外から一気に10位内にギリギリ入り込む9位と予想。

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 しかし、テレビ映画では「嵐が丘」「オリバー・ツイスト」といったイギリスの名作文学が原作の作品にも出演しているため、こういった作品のイメージが付けば英国男優枠としてさらなる順位アップも見込めるのかもしれない。

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エディ、オスカー受賞おめでとう! - Steve Granitz / Getty Images

 そして、『博士と彼女のセオリー』でスティーヴン・ホーキング博士を演じて第87回アカデミー賞主演男優賞に輝いたエディ・レッドメイン。アカデミー賞のショーレースをベネ様とも争ったことで、ハリウッドにおけるイギリス人俳優の存在感を示すのにも大貢献。

 名門パブリックスクール、イートン校でイギリス王室のウィリアム王子と同級生、英国ファッションブランドとして知られるバーバリーでモデルを務めるなど、絵に描いたようなイギリス人らしさが魅力の一つ。

 ただ、『マトリックス』などのラナ&アンディ・ウォシャウスキー監督によるSFアドベンチャー大作『ジュピター』で悪役を好演するも、映画自体の評価がいまひとつに終わってしまい、他の人気英国俳優のように超大作でのハマリ役に出会えていないことが順位の伸び悩みにつながりそうだ。よって、今回の順位はトップ10に入りそうで入らない、13位と予想。

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エディの美しすぎる女装姿……『ザ・デイニッシュ・ガール(原題)』より(画像は製作会社のワーキング・タイトル公式Instagramのスクリーンショット)

 しかし、『レ・ミゼラブル』以来となるトム・フーパー監督と再タッグを果たした新作『ザ・デイニッシュ・ガール(原題)/ The Danish Girl』(全米公開予定11月27日)で、世界で最初に性転換した男を演じており、その美しすぎる女装姿がすでに話題。もし、この新作が総選挙前に日本で公開されていたら、順位が上がる起爆剤になったかもしれない。さらに、大人気『ハリー・ポッター』シリーズのスピンオフ映画『ファンタスティック・ビースツ・アンド・ホエア・トゥ・ファインド・ゼム(原題) / Fantastic Beasts and Where to Find Them』の主演にも決定しており、知名度は確実に上昇している。

■名スパイアクションの脇役たちが大穴

 「SHERLOCK(シャーロック)」シリーズでベネ様演じるシャーロックの相棒ワトソン役のマーティンが人気のように、大人気シリーズにおける主人公の相棒キャラは主人公キャラの人気と相まってファンも多い。

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「かわいい」と評判のペッグ!トムもにっこり - Dave Hogan / Getty Images

 まずは、日本でも公開を迎えたばかり、トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』で、シリーズが進むごとに重要な役割を帯びるようになっているサイモン・ペッグ。大人気シリーズでペッグ演じるベンジーが物語の核に関わるようになっているということは、それだけペッグに俳優としての力量があるということ。

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45歳とは思えないかわいさ - Grant Lamos IV / Getty Images

 顔の表情が豊かで、場面写真を見ているだけでも、感情が伝わってくる。とりわけ、コメディアン出身ということもあって、ひょうきんな顔をするのがお得意の様子。男女問わず人気を得ているのもペッグの強みであり、どこか愛嬌のある容姿に「かわいい」との声も絶えない。『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』における真のヒロインはペッグだったと主張する意見もちらほら。そんな英国男優ヒロイン枠(!?)としての需要を受けて、わずかながらのランクアップでありながらも今年は8位になると予想!

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こちらも負けじとかわいいベン・ウィショー - Dave J Hogan / Getty Images

 そして、一般的な認知度はまだまだ低いものの、英国男子ファンから圧倒的な支持を集めているのが、ベン・ウィショー。ベストセラー小説を映画化した『パフューム ある人殺しの物語』で映画主演デビューを飾ったベン。

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 英国男子好きの理由に体形の線の細さを挙げる人も多いが、ベンの体形こそ、その理想なのだろう。クリストフ・ヴァルツエズラ・ミラーと共に、ファッションブランド、プラダ(PRADA)の2013-14秋冬メンズコレクションの広告キャンペーンの顔を務めたこともあり、あどけなさを残した顔立ちも相まって、他の英国男優とは一線を画す個性派俳優として受け入れられている。

 そんなベンは、『007』シリーズの『007 スカイフォール』でジェームズ・ボンドをサポートするQ役に大抜てき。日本で12月4日に公開されるシリーズ最新作『007 スペクター』にも引き続き出演しているため、根強いファンの後押しで、昨年16位から11位に浮上するのではないかと予想。

■ここまでの予想を順位に反映してみると、下記のような結果に

1位 トム・ヒドルストン
2位 ベネディクト・カンバーバッチ
3位 ジェームズ・マカヴォイ
4位 アラン・リックマン
5位 マーティン・フリーマン
6位 ダニエル・クレイグ
7位 ゲイリー・オールドマン
8位 サイモン・ペッグ
9位 トム・ハーディ
10位 コリン・ファース
11位 ベン・ウィショー
12位 マイケル・ファスベンダー
13位 エディ・レッドメイン
14位 ポール・ベタニー 
15位 ユアン・マクレガー

■どうやって投票するの?

 選挙の応募は8月21日発売の「SCREEN」10月号誌上で行われ、同号ではカンバーバッチやヒドルストンなど人気英国俳優の最新情報が特集される。また、結果は10月21日発売の「SCREEN」12月号誌上で発表。今年の人気投票は、映画雑誌「SCREEN」と映画チャンネル「イマジカBS」による共同企画となり、投票母数の増加で混戦になることが予想。一体誰が王者になるのか、結果が楽しみだ。(編集部・石神恵美子)

出典:『クリムゾン・ピーク(原題)』公式Instagram(https://instagram.com/crimsonpeak/)
ザ・デイニッシュ・ガール(原題)』の製作会社ワーキング・タイトル公式Instagram(https://instagram.com/workingtitlefilms/)

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