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阪東妻三郎、李氏朝鮮最後の皇太子をもてなしていた…田村亮が父の意外な素顔に驚き

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バンツマの知られざる壮大な夢……(左から)田村亮、田村幸士
バンツマの知られざる壮大な夢……(左から)田村亮、田村幸士

 俳優の田村亮が24日、東京・赤坂のWOWOW本社で行われたノンフィクションW「阪東妻三郎 発掘されたフィルムの謎 ~世界進出の夢と野望」試写会&トークショーに、亮の息子で俳優の田村幸士、時代劇研究家の春日太一と共に来場し、往年の大スター・阪東妻三郎さんについて語り合った。

 “バンツマ”の愛称で親しまれた阪東さんは、『無法松の一生』『王将』『雄呂血』など日本映画史に残る数多くの傑作に出演。俳優の田村三兄弟(故・田村高廣さん、田村正和、田村亮)の父親としても知られる。

 本番組は、幸士が祖母から譲り受けた阪東さんの幻のフィルムを復元したことがきっかけで成立した。「祖母のもとでフィルム缶はずっととってあったんですが、観るすべがなかった。しかし去年、ひょんなことから弁士の片岡一郎さんと知り合って。フィルムセンターを紹介してもらい、フィルムを復元することができました」とその経緯を説明する幸士。本番組は、その貴重なフィルムと、初公開となるアメリカの映画会社に封印されていた書類、身近にいた人々の証言などから、海外進出にかけた阪東さんの夢と苦悩を描き出している。

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全体
イベントには(左から)春日太一、田村亮、田村幸士が出席

 20代で日本初の独立プロダクションを設立した阪東さんは、自分の映画を世界で公開し、日本映画のマーケットを拡大したいと熱望。アメリカの映画会社との提携を試みるも、どちらもうまくいかなかった。今回復元した幻のフィルムには、当時、皇族に準じる待遇を受けていた李氏朝鮮最後の皇太子を阪東さんが平身低頭でもてなしている姿なども映し出されている。

 その意外な姿に「今回、初めて知りました。ビックリしました」と驚きを隠せない様子の亮は、「周りにはスタッフたちもたくさんいました。もしオヤジが生きていたら決して人さまにはこの映像を見せるなと言ったでしょうね。でも、それだけ父の世界進出への思いは大きかったんだと思います」とおもんばかると、「父は非常に華やかな大スターでしたが、見えないところで苦しみ、頑張っていたんだなと。そういった部分は今まで見たことがなかったから」としみじみ振り返った。(取材・文:壬生智裕)

ノンフィクションW「阪東妻三郎 発掘されたフィルムの謎 ~世界進出の夢と野望」は9月5日午後1時よりWOWOWプライムにて放送予定

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