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学校が禁じた児童書をジェフ・ブリッジスが20年かけて映画化!

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製作者としても関わったジェフ・ブリッジス
製作者としても関わったジェフ・ブリッジス

 映画『クレイジー・ハート』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したジェフ・ブリッジスが、新作『ギヴァー 記憶を注ぐ者』について語った。

映画『ギヴァー 記憶を注ぐ者』予告編

 平等で争いのない平和な近未来の管理社会が舞台の本作。次世代に記憶を伝える「記憶を受け継ぐ者」に選ばれたジョナス(ブレントン・スウェイツ)は、全ての記憶を持つ「記憶を注ぐ者」(ジェフ・ブリッジス)との出会いを通じて、平和な理想郷のいびつさに気付き、社会の秩序を守る主席長老(メリル・ストリープ)と対立していく。作家ロイス・ローリーの同名児童小説を、映画『ソルト』のフィリップ・ノイスが映画化。

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 今作に製作者としても関わったジェフには特別な思いがあったそうだ。「今から約20年前に、僕が監督を務めて僕の父ロイド・ブリッジスを出演させ、僕の子供が観られるような映画を撮りたいと思った。まず原作のカバーを見たときに白髪交じりの男が描かれていて、この役を父が演じたらと思ったんだ。そして実際に原作を読んでみると、大人でも楽しめた。その上、僕の子供たちが学校でこの小説を学んだことを知った。その内容の一部が議論を呼び、学校によっては児童読書として読むことを禁じている所もあり、余計に興味を持った。実際には、原作者ロイス・ローリーの世界観を創造するまでに時間がかかったんだ」と説明した。

 企画当時とどのような変化があったのか。「これまで多くの監督と数多くのバージョンを手掛けたが、僕は原作に忠実に描くつもりでいた。その後、ハーヴェイ・ワインスタインが関わり、フィリップ・ノイス監督が参加したことで、原作の少年ジョナスは11歳だが、彼を含めた仲間たちの年齢設定を上げたんだ。当初は反対したが、僕自身にも3人の娘がいて、彼女たちが17、18歳のときに、僕に(今作のように)さまざまな質問をしてきたことを思い出して、この決定を受け入れた」と明かした。

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 今作のメッセージについて「原作も同じだが観客(や読者)にメッセージを詰め込もうとはせずに、疑問を持たせるように挑発している。人は心地よさと安全を追求したことで、後にどのような代償を払わなければならないのかを問うているんだ」と語った。

 映画は、感情さえ支配された中で生きる近未来の人間に脅威を感じながらも、感情こそが人間を支える主軸であることを再認識させられる作品に仕上がっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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