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吉永小百合&二宮和也が体験した“山田学校” 『母と暮せば』撮影現場レポート

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山田洋次監督と吉永小百合
山田洋次監督と吉永小百合 - (C) 2015「母と暮せば」製作委員会

 初共演の吉永小百合二宮和也が親子を演じた映画『母と暮せば』の撮影現場が6月に報道陣に公開された。職人たちが作り上げた“1948年の長崎”に入り込んだ吉永と二宮は、山田洋次監督の演出一つ一つに耳を澄ませていた。

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 広島を舞台にした戯曲「父と暮せば」の故・井上ひさし氏の遺志を受け継いだ山田監督が、原爆で壊滅的な被害を受けた長崎を舞台に据えた本作。助産師の福原伸子(吉永)の前に、3年前原爆で失ったはずの息子・浩二(二宮)が突然現れ、楽しかった思い出やかつて将来を約束した恋人・町子(黒木華)の話をして過ごす日々を描き出す。

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 6月下旬、都内のスタジオで撮影されたのは、伸子と浩二が会話を交わすクライマックス直前の台本7ページにわたる重要なシーン。2階建ての福原家が再現された豪華なセットには、古い型の電話など時代を感じさせる小道具と共に、ステンドグラスや祭壇が設置され、彼らがキリスト教徒であることが確認できる。それだけでなく、セットに入った山田監督は勝手口の扉の立てつけを悪くするようにスタッフに指示したという。そうした一瞬ではわからない細部にまでちりばめられたこだわりが1948年の長崎という舞台のリアリティーを演出しており、本作のファンタジー部分をより際立たせているのだ。

セット
浩二の部屋のセット - (C) 2015「母と暮せば」製作委員会

 デジタル化が進む中で今回もフィルム撮影にこだわった山田監督をはじめ、ベテランスタッフが集った撮影現場は独特の緊張感が漂う、まさに“匠”の雰囲気。時に立ち上がって直接芝居を確認する山田監督は、吉永の手の位置や、二宮のセリフの間について、「山田学校」の校長先生として二人を導くように言葉を伝える。「山田学校」体験者の吉永も、初体験の二宮も、その言葉一つ一つに耳を澄ませ、すぐさま次の演技に反映していく。粛々と進められていくその流れが、「山田学校」の歴史の長さと重みを感じさせた。

 また、この日のシーンでは学生服と灰色のコートに身を包んでいた二宮だが、劇中では医学生だった浩二役として、白衣や袴姿なども披露。吉永も、可憐な着物姿だけでなく、助産師の伸子役として白衣を着用している。そうした衣装の数々にも、同じく妥協のない職人のこだわりが。二人の演技だけでなく、スクリーンに映る一つ一つから目が離せない作品だ。(編集部・吉田唯)

映画『母と暮せば』は全国公開中

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