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今年のアカデミー賞、主要部門受賞の行方は?

第88回アカデミー賞

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最多12部門のノミネートとなる『レヴェナント:蘇えりし者』だが果たして……
最多12部門のノミネートとなる『レヴェナント:蘇えりし者』だが果たして…… - Twentieth Century Fox Film Corporation / Photofest / ゲッティ イメージズ

 全米賞レースが主要の賞を終え、クライマックスのアカデミー賞授賞式が差し迫った中、混戦といわれていたオスカーの行方が前哨戦の結果から見えてきた。

 作品賞と監督賞の本命は、同部門を含めて最多12部門でノミネートを受けた『レヴェナント:蘇えりし者』が、ゴールデン・グローブ賞と全米監督組合(DGA)賞という有力な前哨戦を制しているのが強み。ノミネート発表後の全米興行チャートでノミネート作品中唯一、トップ10入りをキープしているのも追い風となっている(数字は Box Office Mojo 調べ)。しかし、監督のアレハンドロ・G・イニャリトゥは昨年『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で受賞したばかりで、2年連続の受賞が敬遠される可能性もある。そこで対抗として浮上するのが、『マネー・ショート 華麗なる大逆転』とその監督アダム・マッケイ。このところ8年連続でオスカーの作品賞作とリンクしている全米プロデューサー組合(PGA)賞を受賞したことで、勢いに乗った感がある。

マネー・ショート
PGA賞受賞で作品賞と監督賞の対抗馬として侮れない……『マネー・ショート 華麗なる大逆転』-(C) 2015 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.

 また、主演男優賞のレオナルド・ディカプリオ(『レヴェナント:蘇えりし者』)と同女優賞のブリー・ラーソン(『ルーム』)は、どちらも前哨戦で他を圧倒した不動の本命。とりわけ注目したいのは前者で、『タイタニック』でノミネートすらされず、過去4度の主・助演男優賞ノミネートでも受賞を逃しており、「アカデミー会員に嫌われているのでは?」とも囁かれていた。そんな彼が本命としてノミネートされたのだから、結果が大いに気になるところだ。

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 一方、シルヴェスター・スタローンが『クリード チャンプを継ぐ男』で助演男優賞に王手をかけたが、全米映画俳優組合(SAG)賞でノミネートすらされなかったのは減点材料で、『ブリッジ・オブ・スパイ』のマーク・ライランスら他の候補者にもチャンスはあるだろう。助演女優賞はゴールデン・グローブ賞を受賞した『スティーブ・ジョブズ』のケイト・ウィンスレットと、全米映画俳優組合(SAG)賞に輝く『リリーのすべて』のアリシア・ヴィキャンデルの一騎打ちの様相だが、他の出演作も高評価を得ている後者にアドバンテージがありそうだ。(文・相馬学)

「生中継! 第88回アカデミー賞授賞式」は2月29日(月)午前9時よりWOWOWプライムにて同時通訳版を放送、また2月29日(月)午後9時より字幕版、3月5日(土)午後8時よりダイジェスト版を放送
「授賞式直前! 第88回アカデミー賞 徹底解剖」は2月27日(土)午後1時よりWOWOWシネマにて放送

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