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辰吉丈一郎、目的達成まで現役続行!決意を支えるチャンピオンへの自信

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20年を歩んできた辰吉丈一郎と阪本順治監督 写真:平岩亨
20年を歩んできた辰吉丈一郎と阪本順治監督 写真:平岩亨

 “浪速のジョー”の愛称で親しまれるボクサー・辰吉丈一郎を、辰吉とはプライベートでも親交のある『どついたるねん』『BOXER JOE』などの阪本順治監督が20年に渡って撮影したドキュメンタリー『ジョーのあした-辰吉丈一郎との20年-』の公開を前に、辰吉が改めて世界チャンピオンを目指すことを公言、照れながら阪本監督への信頼も口にした。

【写真】辰吉丈一郎の歩んだ20年……

 元WBC世界バンタム級チャンピオンである辰吉は、45歳になった今でも現役にこだわっている。日本ボクシングコミッション(JBC)の年齢制限により、プロボクサーのライセンスは失効。国内では試合をできない状況だが、それでも世界チャンピオンに返り咲くと公言している。

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 大きなプレッシャーが伴うはずだが、「それは失敗したときのことを考えるからやろ。自信がないから、失敗したときのことを考えてしまう。それが普通の人間で正解やと思う」と涼しい顔。「僕の場合は頭がアホなせいか、(ボクシングを)やって、目的達成したら辞めようって感じ。そのために生きてるわけでしょ、今は」と現役続行を改めて明言した。

 そんな辰吉の魅力を、阪本監督は「唯一無二のクレバー。そしてほかのボクサーと比べて、ファンもアンチも多いところ」と称する。一方で、辰吉は監督の魅力について「そんなこと言えるわけないやん。だってこのおっさんよ、何を言うの」と照れ笑い。しかしすぐに真摯(しんし)な表情で「信頼関係云々は別にして、20年の付き合いしているわけですから、言葉にできんもん。できんからこういう形で撮ったんと違うかな」と口にした。

 劇中、うんざりするほど聞かれているであろう引退について質問を受けても、辰吉は普段と変わらぬ様子で言葉を紡いでいく。そこにはやはり、二人の信頼関係があったようで「普段の付き合いが無い状態で、いきなりカメラを持ってきて『もう引退?』なんて聞けないでしょ。(辰吉も)答えるわけもないし。でも、聞いたら瞬時に言葉を出してくれるのは、ある程度付き合いがあったからだと思う」と振り返る阪本監督。辰吉も「今後どうしようと思ってるかとか、2~3回おうたくらいでは言わないでしょ?」と多くは語らずも、二人の深い信頼関係をうかがわせた。

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 続編について、監督は「この映画の反応を見てから」と笑顔。もともと本作は、辰吉が引退するまでの姿を追ってまとめようとスタートしたのだという。映画は一旦完結しても、まだまだ終わらない辰吉丈一郎のボクサー人生。彼の生き様は、これからも多くのファンを引き付けてやまないだろう。(取材・文 肥沼和之)

映画『ジョーのあした 辰吉丈一郎との20年』は2月20日よりシネ・リーブル梅田ほか大阪先行公開、2月27日より東京・テアトル新宿ほかにて公開

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