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『スポットライト』マーク・ラファロ、性的虐待事件の被害者とデモ活動

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アカデミー賞受賞式当日の朝にデモ活動に参加したマーク・ラファロ
アカデミー賞受賞式当日の朝にデモ活動に参加したマーク・ラファロ - Franco Origlia / Getty Image

 先月28日(現地時間)に第88回アカデミー賞の作品賞を受賞した、カトリック教会神父による児童への性的虐待を追う記者たちの姿を捉えた映画『スポットライト 世紀のスクープ』に出演したマーク・ラファロが、アカデミー賞授賞式の当日の朝に、神父たちから性的虐待を受けた被害者と共にロサンゼルスの教会前で抗議活動を行い、大きな反響を呼んでいる。

映画『スポットライト 世紀のスクープ』予告編

 4月15日に日本公開される本作は、米ボストンにおけるカトリック教会神父による児童性的虐待事件の卑劣な真相とそれが数十年にわたって組織的に隠ぺいされてきたという事実を、1年にわたる取材によって暴いたボストン・グローブ紙の記者たちを描いている。アカデミー賞では作品賞と脚本賞の2部門に輝き、マークは助演男優賞にノミネートされた。

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 マークとトム・マッカーシー監督、脚本を担当したジョシュ・シンガーは、ロサンゼルスのカテドラル・オブ・アワー・レディー・オブ・ジ・エンジェルズ教会の前で行われた、性的虐待被害者支援団体SNAP (Survivors Network of those Abused by Priests) が行った抗議集会に参加し、児童に性的虐待を行った神父の名前の公表を要求。被害に遭った少年少女たちの写真を掲げ、「わたしたちの子供を守ろう 真実を明らかにしよう」と唱える彼らの姿は、 The Guardian や New York Daily News をはじめ全米のマスコミに大きく取り上げられた。

 また、カトリック教の中心地・バチカン市国が発行する新聞オッセルバトーレ・ロマーノは先月29日(現地時間)、同作のアカデミー賞受賞を受けて「説得力のある筋書きで、反カトリック教会的な作品ではない」「恐ろしい事実に直面した忠実な信者たちのショックと痛みを訴えている」と作品を評価するコメントを発表した。

 さらに、米ペンシルベニア州内の1つのカトリック司教管区が、性犯罪容疑者の神父の名前をオンラインで公表していくと3日(現地時間)にアナウンスしたことを、ワシントン・ポストが伝えている。

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 ジャーナリズムに映画のパワーが加わり事態を好転させているようだが、関係者の中には「果たしてこの勢いが持続するか」と懸念を抱く声もある。しかし、本作がアカデミー賞を受賞したことで、今まで口を閉ざしていた被害者たちが名乗り出てきているとボストン・グローブなどが報じている。映画というメディアが人々に勇気を与える役割を果たしているのを見るのは喜ばしいことだ。(文・取材: 明美・トスト / Akemi Tosto)

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