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賛否両論!?「ベター・コール・ソウル」の身につまされる会社員のルール

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「ブレイキング・バッド」に劣らぬクオリティーが評判のスピンオフドラマ「ベター・コールソウル」
「ブレイキング・バッド」に劣らぬクオリティーが評判のスピンオフドラマ「ベター・コールソウル」 - (C) Netflix. All Rights Reserved.

 現在シーズン2まで配信中の、「ブレイキング・バッド」のスピンオフドラマ「ベター・コール・ソウル」の主人公ソウル・グッドマン。後に「ブレイキング・バッド」で麻薬製造のエキスパートにして元化学教師ウォルターの犯罪稼業を手伝うことになる彼だが、「ベター・コール・ソウル」で描かれる“クリーン”だった彼の弁護士時代から身につまされる社会のルールについて考えてみた。

 「ブレイキング・バッド」でウォルターの犯罪に巻き込まれ“人消し屋”に大金を払って過去を消し、見知らぬ地で人生をリセットするハメになったソウル。「ベター・コール・ソウル」では、「ブレイキング・バッド」の後シナモンロール店の店長として細々と暮らす日々と併行して、ウォルターと知り合う以前のいばらの人生が描かれる。

 シーズン1で大手弁護士事務所HHMを経営するエリート弁護士の兄に憧れて一念発起し、兄の事務所で郵便係として働きながら弁護士資格を取得したソウル。最終話では、老人たちから金を巻き上げようとする悪質な老人ホームに目をつけ人生初の大仕事を得たソウルが、思わぬ裏切りにあい老人ホーム問題から手を引くことになる衝撃的な展開を迎えた。シーズン2では、ソウルに好意を持つ美人弁護士キムの口添えによって大手事務所D&M(デイヴィス&メイン)で働き始めたソウルが、HHMとともに再び老人ホーム問題に着手。人生上向きになったかのように見えたソウルが、気の遠くなるような障害の山に直面していく。

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 何か危険が迫るごとに「家族に危険はない。俺を信じろ」と現実に蓋をし続けることで自分の首を締めていた「ブレイキング・バッド」のウォルターと同様、ソウルもまた見切り発車な性格が出世を阻んでいる。例えば、ソウルは老人ホームを相手にした集団訴訟で原告を集めるため、CMを打つことを上司に提案。低予算でドラマ仕立ての画期的なCMを制作し、放映後200件近い問い合わせの電話があり「勝利の音」だと喜ぶも、上層部は無断で動いたソウルに激怒。

 「CMの制作費も放映料も格安。全ては勝つため」と主張するソウルに対し、上司のクリフは「事務所の信条はチームプレー」「案件は他にもあるし、こういうCMを好まない顧客もいる」「何年もかけて慎重に社のイメージを築いてきた」「一つの案件より大切な評判に傷がつく」と軽率な判断を猛批判する。「CMの提案はしていた」というソウルだが、実際にはクリフが外出する前に30秒立ち話をしただけ。ソウルからしてみれば訴訟を成功させたい一心ゆえの善行でも、上層部からしてみれば社の名前に傷をつけるリスクを負う愚行ということになる。本作はそんなソウルの「良かれと思って下した判断」が思わぬ悲劇を呼ぶ展開の連続で、リアルに共感を呼ぶ教訓がぎっしり詰まっている。(編集部・石井百合子)

「ベター・コール・ソウル」シーズン1&2はNetflixで配信中

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