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プリンスさん参加してたかも?ポルトガルの鬼才が仰天プラン明かす

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ちょっとプリンスさん似?ペドロ・コスタ監督
ちょっとプリンスさん似?ペドロ・コスタ監督

 ポルトガルの鬼才ペドロ・コスタ監督が27日、渋谷のユーロスペースで行われた『ホース・マネー』公開記念トークショーに来場し、同作に今年4月に亡くなった歌手プリンスさんの音楽が登場していたかもしれないという仰天プランを明かした。

【動画】完成作もじゅうぶん不思議!『ホース・マネー』予告編

 ポルトガル・リスボン北西郊外のスラム街フォンタイーニャス地区にいた人々を見つめ、世界的に高い評価を受けた『コロッサル・ユース』。同作の主人公ヴェントゥーラを再び追った本作は、ポルトガルに住むアフリカ系移民の苦難の歴史と記憶を、ひとりの男の人生の終焉とともに虚実入り交じった詩的な手法で描き出している。

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 もともと本作は「ラップ界のゴッドファーザー」とも呼ばれた詩人・ミュージシャンのギル・スコット・ヘロンとともに音楽を中心とした作品として構想されていたが、ギルの急逝により方向性が変更されたという経緯を持つ。「ギルが『コロッサル・ユース』を気に入ってくれたんで、一緒にやろうということになったんだ。彼と一緒にいろいろと準備をしたんだけど、彼は亡くなってしまったんだ」と無念そうな表情でコスタ監督は語る。

 「もし彼とのアイデアのままに作り続けることができたら、おそらくもっと抽象的で詩的なものになったのではないか」と振り返るコスタ監督は、「例えば、彼と電話をしていた時にエレキギターの長いソロを入れようという話になった。そしてその部分はギルが弾くのではなく友人のプリンスにお願いしようと言うんだ! 僕はビックリして『そんなお金はないから!』と言ったんだけど、彼は『大丈夫、彼はきっとタダでやってくれるよ』と言うんだ」と懐かしんだ。

 また、別の日には「いいアイデアがあるんだけど自分ではできないから(歌手の)ディアンジェロにお願いしようよ」と言われたこともあったそうで、「もしこのまま実現したら、もっとスキゾフォニック(分裂症的)というか、こんな貧乏な映画にプリンスなどの音楽が流れる、不思議な映画になっただろうね」と笑う。「劇中に教会のオルガンが流れるシーンがあったと思うが、あそこはギルがギターソロについて話したところから生まれている。もしかしたらプリンスが弾いていたかもしれない部分はあそこだよ」と明かし、「ギルとの対話は本当に面白かった。もし彼が生きていたら違う形で音楽が出てくる映画になっただろうね」と故人を偲ぶコスタ監督だった。(取材・文:壬生智裕)

映画『ホース・マネー』は渋谷ユーロスペースほかにて公開中

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