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高良健吾、熊本の県民性に誇り くまもと復興映画祭が開幕

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震災後ボランティアも
震災後ボランティアも

 昨年4月14日の熊本地震からもうすぐ1年、熊本県各所で開催される「くまもと復興映画祭 Powered by 菊池映画祭」が7日に開幕。震災後の熊本を映し出した行定勲監督の最新作『うつくしいひと サバ?』の町民特別上映会が熊本県の益城町文化会館で行われた。この日は行定監督をはじめ、同作で主演を務めた熊本県出身の俳優・高良健吾らも来場。高良は震災後、ボランティアに訪れたことを振り返り、「すごい県民性だな」と感じたことを明かした。

 例年熊本県で行われている「菊池映画祭」が今年は会場を広げて「くまもと復興映画祭 Powered by 菊池映画祭」として実施。行定監督はディレクターを務める。初日は、上益城郡益城町の益城町文化会館、そして熊本市内の熊本城二の丸広場の2か所で『うつくしいひと サバ?』の上映会が行われることとなった。

 行定監督の前作『うつくしいひと』は、震災直前に映し出された熊本城や通潤橋など、被災前の熊本各地の景色を映し出しており、熊本復興のシンボルとして全国各地でチャリティー上映が行われてきた。その続編となる『うつくしいひと サバ?』は、被災後の益城町で撮影を敢行。熊本の益城町出身の妻の遺骨を故郷に持ち帰ったフランス人男性が、探偵の玉屋末吉(高良)と共に益城町を訪れるというストーリーだ。

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 劇中では、震災によって辺りががれきの山となっている様子や、青いビニールシートに覆われている家の様子なども描かれており、益城町文化会館での上映中はすすり泣く声も。そして上映が終わると会場からは、万雷の拍手が鳴り響いた。

 その様子を見た行定監督は「誰も拍手してくれないんじゃないかと気にしていました」とホッとした様子。「今は熊本全体が落ち込んでいるけれど、踏ん張っているんだという思いを未来に残したいという思いがありました。これから益城町は新しい家も建ちますし、震災を知らない子供たちも生まれてくる。でもその時代の益城町があるのは、こういうことを乗り越えたからだということは残さないといけないと思いました」とその思いを語った。

 一方、「震災後の熊本を記録として残すなら自分たちがやるべきだと思いました」と続けた高良は、「(報道ではボランティアに)僕ひとりで来たように言われますが、熊本の被災された方と一緒に動いたんです。その時に思ったのは、熊本の人はこういうときであってもユーモアを忘れないで、隣にいる人を笑わせようとしている。すごい県民性だな。自分もここで育ったんだなと思ったら、誇らしい気持ちになりました」と付け加えた。

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 この日は映画に出演した高良、井手らっきょ米村亮太朗中別府葵石橋静河ロイック・ガルニエ中原丈雄のほか、サプライズゲストとして熊本出身の歌手・森高千里も来場。行定監督は「実は『うつくしいひと』の企画書でのタイトルは『この街』。森高さんの曲が真っ先に思い浮かんだんです。森高さんの歌詞がなかったら『うつくしいひと』は生まれなかった」とそのつながりを告白。

 一方の森高は「こういう形で益城に来られてうれしいです。わたしの大好きな熊本を思って書いた曲なので、聴いていただけたらうれしいです」と「この街」を披露。くまモンと一緒に歌い踊り、会場を一体感に包み込んだ。(取材・文:壬生智裕)

「くまもと復興映画祭 Powered by 菊池映画祭」は4月9日まで熊本県内各所で開催中

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