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柄本時生、父との絆を語る「映画しかなかった」

ウズベキスタンで撮影中の柄本時生。右は黒沢清監督
ウズベキスタンで撮影中の柄本時生。右は黒沢清監督

 俳優の柄本時生が、日本・ウズベキスタン合作映画『旅のおわり世界のはじまり』(2019年初夏公開)の撮影中にインタビューに応じ、映画で結ばれた父との絆を明かした。俳優・柄本明と昨年10月27日に急逝した女優・角替和枝さんの間に生まれ、三歳違いの兄・柄本佑も俳優として活躍中だ。

【写真】柄本時生&前田敦子ブス会2ショットも!

 テレビ番組の撮影で伝説の怪魚を探すためウズベキスタンを訪れたリポーターの葉子(前田敦子)らテレビクルーが、現地で遭遇する事件の数々を描く本作。柄本は、ADの佐々木役で出演。本作が黒沢清監督との初タッグとなるが、父・明が『ドッペルゲンガー』(2002)、『岸辺の旅』(2015)などに出演。高校生のころに兄と『ドッペルゲンガー』を観て以来、「演出に無駄のない」黒沢監督の作風に魅せられてきた。

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旅のおわり世界のはじまり
左から染谷将太、加瀬亮、柄本時生、前田敦子

 柄本いわく父、そして祖母とは映画だけがコミュニケーションツールだったそう。「父と祖母と会話するにはそれ(映画)しかなかったというか。祖母とは、よく映画のビデオを持って行って一緒に観たりしていました。フレッド・アステアとか」

 柄本が俳優になったのは中学2年生のときのこと。「僕はもともと宮大工になりたかったんです。だけど兄にきたお話を、僕がやらせていただくことになって。(2005年公開のオムニバス映画)『Jam Films S(エス)』の『すべり台』という作品だったんですけど」。大学受験に失敗したことを機に俳優という職業を意識することに。2008年に古厩智之監督の映画『奈緒子』で注目を浴び、同年公開のタナダユキ監督作『俺たちに明日はないッス』で長編映画初主演。2011年、連続テレビ小説「おひさま」では母の角替さんと親子役で共演を果たした。

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 「芸能界に入った当時、思っていたのは“大人としゃべれてる俺かっこいい”(笑)。こういう環境だったせいか運よくいろんな映画を観る機会があったので、中学2年生のころにはかなりの数を観ていて『おまえ、その歳でそれ観てるの?』と驚かれたりして。それが気持ちよかったです」

 兄・佑とは近頃あるゲームを行っているという。「名付けて“台本名刺バトル”。兄の家に遊びに行ったとき、互いに出演する台本を見せ合って「黒沢清監督?」「荒井晴彦監督!?」(※柄本佑が2019年の荒井晴彦監督作『火口のふたり』に出演)とリアクションし合う、ただそれだけ。兄とは、出演する作品のことで相談したり、お互いの作品を意識して観たりするようなこともなく、基本的に干渉しません。単に『黒沢組に入れる、黒沢組見てきます』と報告し合う感じ。あとは、見てきた場所の自慢大会。あまり意味のある会話とは言えないかもしれませんが、会話は多いです(笑)」

 デビューから早15年。昨年は月9「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」や「宮本から君へ 」などの連ドラが相次いだほか、舞台「心臓が濡れる」では北乃きいとダブル主演。今年は大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」にも出演。三遊亭小円朝一座の落語家・万朝(まんちょう)にふんする。(編集部・石井百合子)

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