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J・K・シモンズ、妻が監督・脚本を務めた最新出演作を語る

夫婦で共作した新作について語る、オスカー俳優のJ・K・シモンズ
夫婦で共作した新作について語る、オスカー俳優のJ・K・シモンズ

 映画『スパイダーマン』シリーズ、『セッション』などでおなじみのJ・K・シモンズが、新作『アイム・ノット・ヒア(原題)/ I’m Not Here』について、2月28日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。

【写真】ウィンター・ソルジャーことセバスチャン・スタンが若きシモンズに!

 本作は、老人となったスティーヴ(J・K・シモンズ)が、妻と息子との思い出を回想していく物語。大学時代に友人と一緒にバーでコメディーを披露していたスティーヴ(セバスチャン・スタン)は、運命的に出会ったカレン(マイカ・モンロー)と恋に落ちて結婚。息子も生まれ幸せな生活を送っていたが、スティーヴのアルコール依存症が原因で徐々に家庭が崩壊していく。J・K・シモンズの妻ミシェル・シューマカーが監督・脚本を務めた。

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 シューマカー監督と脚本家のトニー・カミングスが時間をかけ、何度も改稿して仕上げたという今作。だが、撮影はわずか20日間で行われ、シモンズのシーンに至っては、およそ5日間で撮り終えたという。「その後、妻は自ら編集して、映画祭などに出品したんだけど、彼女は『これは、映画じゃない』と言い張って……。再編集して、レインダンス映画祭や撮影監督の祭典 Camerimage などに出品したんだ」

 編集にも立ち会ったそうで「(編集室では)僕の言ったことは、おそらく無視されるから、何を彼女に助言するかはあまり気にしていなかったけれどね(笑)。過去には、『スパイダーマン』を手掛けたサム・ライミ監督が僕に編集室のドアを開けてくれたよ。『どのシーンが映画として成り立つか、一緒に君のシーンを観よう』と言ってくれたんだ。(そのやり方は)大作らしくないかもしれないけれど、当時彼はそれほど知名度のなかった僕の意見さえも、よく聞いてくれたんだ」と当時を振り返り、最近では大作に限らず、ほとんどの映画に(インディー系の作品を手掛ける子会社を持つ)スタジオは口を出してくる中、今作は(スタジオの意見はなく)監督が手掛けたい映画を製作できたのだと、妻の思い通りの映画に仕上がったことを満足そうに説明した。

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 自身の出演シーンが、ほぼセリフなしであったことについては「妻が僕に書いてくれた役柄が、ほとんどしゃべらないというのは興味深いよね(笑)。もちろん、俳優の声やスピーチは商売道具で、それを映画内でほぼ使えないというのは、ある意味、ボクサーが手をひもで縛られて戦うようなものだと思うんだ。随分長い間、俳優をやってきたけれど、ためになる体験であり、まるで訓練を積んでいる感じだったね」とコメント。劇中では、表情だけで感情を示す見事な演技で、その実力を見せつけていた。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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