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佐藤健、未来の家族への思い「憧れ」

「周囲の人々に感謝してもしきれません」と語った佐藤健
「周囲の人々に感謝してもしきれません」と語った佐藤健

 俳優・佐藤健が9日、TOHOシネマズ日比谷にて行われた主演映画『ひとよ』(公開中)の公開記念舞台あいさつに登壇。家族がテーマの本作にちなみ「あなたにとって家族とは?」と聞かれた佐藤は、自身が作り上げる未来の家族へ思いを馳せた。舞台あいさつには鈴木亮平松岡茉優MEGUMI佐々木蔵之介白石和彌監督も出席した。

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 劇団KAKUTAの舞台を、映画『孤狼の血』や『凶悪』などの白石和彌監督が映画化した本作。暴力から子供たちを守るために父親を殺害してしまった母親と、母の行動によって運命が大きく変わってしまった三兄妹との微妙な関係を描く。佐藤はフリーライターの次男・雄二を演じる。

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 母親が父親を殺害してしまうというセンセーショナルな題材だが、そこには互いに家族を思い合うからこその葛藤が描かれる重厚なテーマが内在する。「家族とは」という難しい質問に佐藤は「大切な存在であり、その思いは揺るがない」と前置きしつつ「僕はいま30歳で、これから自分が家族を築いていく立場と捉えると、家族は未知の存在であり憧れです」と回答。

 続けて佐藤は「白石監督も取材などで話していましたが、家族に限らず、誰かと向き合うときは一度クラッシュする必要があると思う。僕自身、自分の素直な気持ちを言えるタイプではないのですが、これからは気持ちを伝えたい人にはそういう思いでいたい」と本作によって新たな思いを得られたことを明かす。

 本作は昨日無事公開を迎えた。佐藤にも大きな反響があり「僕自身、映画を観終わったとき、登場人物とお別れするのが寂しくなってしまうぐらい、感情移入してしまうキャラクターが出ている作品が好きなんです。この映画も『三兄妹のこれからが気になる』とか『ずっと観ていたい』という声をいただいています」と手応えを感じているようだった。

 「映画作りにおいて個人の力は小さいんだなと改めて感じた」と語っていた佐藤。スタッフやキャスト、監督を信頼してほぼノープランで撮影に臨んだという佐藤にとっても特別な作品が公開し「周囲の人々に感謝してもしきれません」と感慨深い表情で語っていた。(磯部正和)

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