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『マッドマックス』だけじゃない!シャーリーズ・セロンの女優魂を感じる映画7選

まだまだ進化し続けるシャーリーズ・セロン
まだまだ進化し続けるシャーリーズ・セロン - Max Mumby / Indigo / Getty Images

 役者は、演じるキャラクターに成り切るために役づくりを行う。ハリウッドにも役づくりを徹底し、新作出演の度に見た目が激変する俳優が多いが、役づくりという観点で絶対に忘れてはならない役者がシャーリーズ・セロン(45)だ。彼女はどちらかというと、“美人女優”として有名になった。しかし、そのレッテルを嫌った彼女は、様々な映画で徹底した役づくりを敢行し、世界中の映画ファンに女優魂を見せつけてきたのだ。ここでは、そんなシャーリーズの女優魂を感じさせる作品を紹介しよう。(文・構成:zash)

【画像】美しすぎる!シャーリーズ・セロン

14キロ増量で実在した連続殺人犯を熱演『モンスター』(2003)

 ブレイク以降、なかなか“ブロンドの美人女優”というイメージから脱却できなかったシャーリーズが、そのイメージを覆し衝撃を与えたのが『モンスター』だ。娼婦として生計を立てるアイリーン(シャーリーズ)が、バーでたまたま出会った女性セルビー(クリスティーナ・リッチ)と意気投合し、同棲する仲にまで発展。体を売りながら生活費を稼いでいく中で、アイリーンは客の一人を殺してしまったことから後戻りできなくなっていく。

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 同作でシャーリーズは、実在した連続殺人犯アイリーンを演じているわけだが、そのあまりの変貌ぶりには驚かされる。彼女は役づくりのために、できるだけ体を動かさずに、ひたすらドーナツを食べ続け、なんと約14キロもの増量に成功。顔には特殊メイクまでも施し、もはやシャーリーズ・セロンだとは思えないほどの姿を披露した。さらに彼女は見た目を大きく変えるだけでなく、自身が演じるアイリーンに関係のある人物へ自ら取材し、内面における役の構築も行った。結果、彼女の演技は観る者の感情移入さえも誘う見事なもので、第76回アカデミー賞主演女優賞を手にした。

大怪我を負ってまで挑んだ本格アクション『イーオン・フラックス』(2005)

 西暦2011年、人類の大半がウィルスによって死滅し、生き残った人々は隔絶された都市ブレーニャで完璧な生活を送り始める。しかし西暦2415年、反政府組織モニカンは最強戦士イーオン・フラックスに君主暗殺を命じ、偽りの都市の陰謀を暴こうとする。

 シャーリーズが演じたのは、反政府組織モニカンの女戦士イーオン・フラックス。彼女が四つん這いの状態で走り抜ける場面が印象的な作品で、そのアクションには目を見張るものがある。しかし、柔軟な身体を活かす本格アクションを披露した代償は大きかった。撮影中に首から落下してしまったシャーリーズは、首の椎間板ヘルニアと診断され、危うく脊髄までも傷つけてしまう可能性もあった。大怪我を負ってまで挑戦した本格アクションに、彼女の女優魂を感じる。

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人生に行き詰ったアラフォーこじらせ女子を好演『ヤング≒アダルト』(2011)

 学生時代は人気者だったが、いまやバツイチで恋人もいない生活を送っているメイビス(シャーリーズ)。ある日、高校時代の元恋人から赤ちゃんのお披露目パーティへの招待状を受け取り、久しぶりに故郷へと向かうが、そこで容赦のない現実を突きつけられる。

 冒頭でシャーリーズが初めて登場する場面は衝撃だ。ハリウッド屈指の美貌の持ち主である彼女が、寝癖頭で歯を磨き、ダイエットコーラをラッパ飲みする。同作のシャーリーズは自称作家のゴーストライターという役どころで、私生活ではバツイチ恋人なし、愛犬と共に暮らしている。かつては人気者だったアラフォーこじらせ女子が、見栄を張り自分を良く見せるために着飾っていく姿を色濃く映し出しており、シャーリーズは自身の容姿を自虐的に捉えた好演を見せる。

丸刈り頭でヒロイン熱演『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)

 前作から30年の時を経て製作されたジョージ・ミラー監督による『マッドマックス』シリーズ第4作。愛する者を失った元警官のマックス(トム・ハーディ)が、独裁者イモータン・ジョーに囚われると同時に、ジョーの右腕的存在であるフュリオサ(シャーリーズ)が反旗を翻し、大砂漠を舞台にした追跡・逃走劇が繰り広げられる。

 ヒロイン・フュリオサにふんしたシャーリーズは、ミラー監督に自ら頭を刈ることを提案し、丸刈り頭でフュリオサを熱演。さらに同作のシャーリーズは、目元に黒いメイクを施している以外は、すべてノーメイク。見た目の衝撃は言わずもがな、終始見せる決意をみなぎらせた力強い演技にはもはや脱帽である。

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再び増量!産後の母を巧みに演じる『タリーと私の秘密の時間』(2018)

 『ヤング≒アダルト』でシャーリーズの魅力を引き出したジェイソン・ライトマン監督と再びタッグを組んだ一作。家事も育児もしっかりとこなしてきたマーロ(シャーリーズ)は、3人目の子供を妊娠し出産。ところが出産後、あらゆることに手が回らなくなり疲弊してしまった彼女は、夜専門のベビーシッターを雇うことを決める。そうしてやって来たタリー(マッケンジー・デイヴィス)は、謎めいた雰囲気を漂わせていた。

 同作でシャーリーズは、主に出産後の母親を演じている。その役づくりのために、なんと18キロもの増量を敢行した。見た目の作り込みも素晴らしいのだが、特筆すべきは、すべての母親たちの気持ちを体現した演技だ。育児というのはものすごく大変なものだ。家事をこなしながら、生まれたばかりの赤ん坊の面倒を見るのは、さらに難しいことだろう。すべてがのしかかり爆発してしまった母親を、シャーリーズが巧みに演じてみせた。

カズ・ヒロの特殊メイクで全くの別人に!?『スキャンダル』(2019)

 2016年、全米最大のテレビ局を揺るがしたスキャンダルの全貌を暴く社会派ドラマ。同作でシャーリーズは、当時FOXのニュースキャスターだったメーガン・ケリーにふんしており、あまりにも本人と似ていることから全米を驚愕させた。その変貌ぶりは、メーガン本人の息子がポスターを見て混乱してしまうほどだった。メイクアップアーティストのカズ・ヒロの手により、完璧に近い形で再現された“顔”とシャーリーズの説得力のある演技が功を奏した。同作でシャーリーズは第92回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、カズ・ヒロはメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した。

アクション女優としての真骨頂!『オールド・ガード』(2020)

 何世紀にもわたり生き続けているアンディ(シャーリーズ)が、同じく不死の力を持つ3人の仲間と共に、彼らの力を悪用しようとする者たちに立ち向かっていく姿を描く。シャーリーズが演じたのは、不死の軍団を率いる女戦士アンディ。『イーオン・フラックス』『アトミック・ブロンド』以上の激しいアクションに挑戦し、本作でアクション女優としての真骨頂を見せつける。柔道や合気道、カリといった世界中のマーシャルアートの動きを取り入れ、剣術とガンアクションを掛け合わせたかのような唯一無二の戦闘スタイルを披露したシャーリーズは、とにかくカッコ良すぎる。不死であるが故の苦悩と葛藤を表現した演技も素晴らしく、シャーリーズ・セロンという女優を集約した役柄と言えるだろう。

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