小栗旬「星野源ボイスは罪」 気持ちを穏やかにさせる
小栗旬と星野源が22日、都内のニッショーホールで行われた映画『罪の声』（10月30日公開）完成報告会に出席し、映画のタイトルにちなんで互いの声についてトークを展開。小栗は「星野源ボイスは罪」、星野は「普通にしゃべっているだけなのに、胃のあたりが震える」と語り合っていた。この日は、本作のPRイベントとしては初となる、一般観客を招待しての場となった。
かつて日本を震撼（しんかん）させた未解決事件をモチーフにした塩田武士の小説を、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「MIU404」などの野木亜紀子の脚本により映画化した本作。35年以上前に起きた未解決事件の真相を追う新聞記者・阿久津（小栗）、事件の脅迫テープに幼少期の自身の声が使われていたことを知ってしまうテーラー店店主・曽根（星野）という二人の男の運命を映し出す。
大勢の観客を前にした小栗は「こうやってお客さまの前で舞台あいさつができるのは幸せだなと思っています」と感無量の様子。星野も「出てくる前にスタッフの方から発声ができないので何かをしゃべってもシーンとしてしまいます。でもそういうものなんで気にしないでくださいと言われたんですけど、声がなくても皆さんが楽しみにしてくださっているんだなという温度を感じますね。やはり人前、客前は楽しいなと改めて思いました」としみじみと付け加えた。
小栗と星野は2015年放送のドラマ「コウノドリ」で、少しだけ共演したことはあるものの、映画では初共演。二人で本作のプロモーションに臨む機会も増えて「印象は変わった？」と尋ねられた小栗は、「優しくて物腰が柔らかいという印象は変わらないですね。ただ最近、自分がオファーしたということもあるんですが“旬”と呼ぶようになったので。そこが変わったところですね」と説明。それを受けた星野が「そうだね、“旬”」と笑いながら呼びかけ。また、先ごろ星野のラジオ番組「オールナイトニッポン」に小栗がゲスト出演した際に、はしゃいでしまったという星野は「あれは30代の大人がやることじゃないです」と述懐。そのラジオ番組を聞いていたという土井裕泰監督が「二人は中二みたいな感じでした。（普段との）ギャップに惹かれてしまいますよね」と語るほどに、このプロモーション期間で二人はかなり親密になったようだ。
そしてこの日は、本作のタイトルにちなみ「罪だと思うこと」について質問された小栗は、「星野源ボイスは罪ですよね。なんだか気持ちを穏やかにさせる声ですよね」と返答。対する星野も「旬のハスキーボイスは、隣で普通にしゃべっているだけなのに、胃のあたりが震えて。いい声だなと。そこが罪の声ですよね」とお互いの声の印象を語ってみせる。
さらに自身の声について「いい声してるなと思いますね」とジョークを交えて自画自賛してみせた小栗に対して、「さすが小栗旬！」と笑う星野。また、星野は自身の声について「最近やっと好きになってきた。この5年くらいで」と感じているそうで、「もともと声が高くて、バーンと張る歌が好きで。そういう声にあこがれがあったので、自分のボソッとした低めの声はそんなに好きじゃなかった。でも音楽をやったり、歌をやったり、お芝居をやっていくうちに、声を褒めてもらえるようになってからはちょっと好きになってきましたね」と心境の変化を語っていた。（取材・文：壬生智裕）
