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胸アツの名シーン!『アンダードッグ』勝地涼のモデルになった人物とは?

『アンダードッグ』より森山未來と勝地涼
『アンダードッグ』より森山未來と勝地涼 - (C) 2020「アンダードッグ」製作委員会

 『百円の恋』の武正晴監督が脚本家・足立紳と共に約6年ぶりにボクシングの題材に挑んだ映画『アンダードッグ』(前後編公開中)。三者三様のボクサーの生きざまを描いた本作の前編で、胸アツの演技を見せた勝地涼。勝地は、テレビの企画で芸能界引退を懸けたボクシング試合に挑む売れない芸人を演じているが、武監督いわく同キャラクターにはモデルとなった人物がいた。

【動画】『アンダードッグ』メイキング映像

 本作は、スターダムに駆け上がっていく選手たちの踏み台にされる晃(森山未來)、児童養護施設で育った天才若手ボクサーの龍太(北村匠海)、大物俳優の父の陰で鳴かず飛ばずの芸人・宮木(勝地)が、それぞれ人生を懸けた勝負に挑む物語。前編で描かれるのは、晃VS宮木の対決。プロボクサーを相手にした勝負に挑む羽目になった宮木は、周囲に「到底不可能」とバカにされ、夜も眠れないほどの恐怖を抱えながら己を奮い立たせていく。演じる勝地はもともとキックボクシングの経験があったが、森山、北村と同様に俳優、ボクシングトレーナーの松浦慎一郎(『百円の恋』『あゝ、荒野』)の指導を受けながらボクシングを組み立てていった。

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武正晴監督
武正晴監督

 勝地演じる宮木は、晃や龍太と違ってボクシングでは素人だったためそれゆえの苦労があった。「勝地さんには体力づくりと空振りの練習を随分していただきました。空振りって実はすごく疲れるんですよね。大振りをして倒れる動きも、練習をしないと肩が抜けてしまったりする。あとはアッパーカットですね」

 必殺技の「宮木スペシャル」は、伝説の試合とされる1971年の「ルーベン・オリバレス対金沢和良戦」から生まれたという。「壮絶な試合だったんですけど、金沢選手の得意技がアッパーで、最後はそれしか打たないんです。顔面を腫らしながら、リングの上で『てめぇ、ぶっ殺してやる!』と叫びながら果敢に闘っていた姿が忘れられなくて、あのアッパーカットを宮木にもやらせたいと。勝地さんご自身もアッパーの打ち方がうまかったですね。晃は左のフック、龍太はバスケット経験のある北村君ならではのバネのように動くステップといったように、練習の中で技やスタイルを見つけていきました」

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アンダードッグ
宮木(勝地涼)のジムの先輩を演じる山本博

 ところで、誰もが惨敗を予期した宮木を唯一信じ支えたジムの先輩を、お笑い芸人にしてプロボクサーのライセンスを取得した山本博が(ロバート)演じているのもユニークな点。初めは宮木を冷ややかに見ていた彼が、次第に宮木の熱意を目にして相棒のような存在になっていく過程はまさに胸アツ。武監督は、山本を起用した経緯をこう語る。「今回はできるだけボクシングに関わっている人を多く呼んで、僕が助けてもらうというスタイルをとらせていただきました。山本さんもボクシングに憧れてやめられなくなってプロのライセンスまでとってしまった人。ぜひ出ていただきたいと思いました。『百円の恋』も好きだと言ってくださって、いい話をたくさん聞かせていただいて。山本さんのこの作品に対する思いというのはすごかったですよ。宮木を自分のことのように思うから、ああいう熱演が生まれたんだと思います」

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 「何よりも俳優たちが先行して準備してくれたのがありがたかった」と森山、北村、勝地の役者魂を称える武監督。とりわけ、本作の撮影中に森山がダンサーとして日々行っているトレーニングも休まず行う姿を見て「この人はずーっとこれをやってきたんだな」とそのストイックさに感じ入るものがあったと言い、そんな彼らの情熱に「俳優に負担をかける分、こちらも応えなければならない」と鼓舞されたという。(編集部・石井百合子)

森山未來×北村匠海×勝地涼『アンダードッグ』メイキング映像 » 動画の詳細
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