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菅田将暉が『キャラクター』で徹底した“引き算”の芝居とは?

菅田将暉「これは今までにないな、それがうまいこと伝わっていたらいいな」
菅田将暉「これは今までにないな、それがうまいこと伝わっていたらいいな」 - (C) 2021 映画「キャラクター」製作委員会

 映画『キャラクター』(6月11日公開)で主演を務め、猟奇的な殺人犯に翻弄(ほんろう)される漫画家を演じた菅田将暉。「引き算の芝居に徹底しようと思ってやってたんです」という本作での役づくりについて語った。

菅田将暉&Fukase『キャラクター』での共演を振り返る【写真】

 本作は、悪を描けない漫画家・山城圭吾(菅田)が、偶然目撃した猟奇的な殺人犯を参考にキャラクターを生み出し、その存在により人生を一変させられる姿を描くサスペンス。本作で俳優デビューを飾るFukaseSEKAI NO OWARI)が山城の運命を狂わす天才的な殺人鬼・両角(もろずみ)を演じるほか、小栗旬高畑充希中村獅童といったキャストが集結する。

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 今回のように、ミステリーやサイコホラー要素が入ったジャンルは初めてだという菅田。撮影は昨年、緊急事態宣言解除後に行われ、撮影現場は緊張感に満ちていた。菅田自身、山城という漫画家を悩みながら演じたと語る。「山城は、よくある映画の主人公っぽくない主人公。地味だし、自分から派手な動きをしない。だからこそ、そんな人物を中心にいろんな物事が目まぐるしく動いていく。自分が関わっていないシーンがとてつもなくカッコよかったし、ワクワクしました」と振り返る。

 また、「今回は、引き算の芝居に徹底しようと思ってやってたんですよ。漫画家として1個夢を諦めたあとの徒労感の中に生きていて、それでも自分が真摯に向き合えて表現できるのは漫画だけ、というキャラクターだったので」とアプローチの方法を明かす。

菅田将暉 キャラクター
(C) 2021 映画「キャラクター」製作委員会

 「アイデンティティーが足りないことで悩む山城のように、『面白くいたい』『より充実していたい』という欲が人間にはあるから、人に甘えられなく、どんどん孤独になっていく。観てくれた人の中にもそういうことを考える人がいっぱいいると思うので、そこが伝わればいいかなと思いました。行き切れない人間は、劣等感があると思うんです。だからこそ山城のように、『自分にはそこがないんだな』と思っていた人間が行き切っちゃう瞬間、ドライな怖さというのが、山城を演じているなかであって。これは今までにないな、それがうまいこと伝わっていたらいいなというのが願いでしたね」

 そんな菅田は、現在放送中のドラマ「コントが始まる」では将来に悩めるコント師を好演しており、今後も『キネマの神様』(8月6日公開)や『CUBE』(10月22日公開)を控える変わらぬ活躍ぶり。映画のタイトルでもあるキャラクター(=個性)については「人からつまらないって言われようと、生きてさえいればいいと思うんです」とメッセージを送っている。(編集部・大内啓輔)

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