アカデミー賞ノミネート作『アイダよ、何処へ？』予告編＆印象的なポスター
第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた『アイダよ、何処へ？』（9月17日公開）の予告編映像と、強い視線で何かを見据える主人公の顔が印象的なポスタービジュアルが公開された。
本作は、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ東部のスレブレニツァで、約8,000人のボシュニャク人（イスラム教徒）が虐殺された惨劇に、真正面から迫った衝撃作。1995年の夏、セルビア人勢力によって占拠されたスレブレニツァでは、2万5千人もの住人たちが保護を求めて国連基地に集まるなか、国連平和維持軍で通訳として働くアイダ（ヤスナ・ジュリチッチ）は、交渉の中で極めて重要な情報を得ることとなり、必死に家族を守ろうとする。長編デビュー作『サラエボの花』が、2006年ベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞した、ヤスミラ・ジュバニッチ監督がメガホンを取った。
公開された予告編は、スレブレニツァが敵対するムラディッチ将軍率いるセルビア人勢力に侵攻される恐怖の中で、避難場所を求める2万人の市民が、国連保護軍の施設に殺到する様子から始まる。その混乱の中、国連保護軍の通訳として働くアイダは、家族を探し出し、ともに紛争を生き延びた夫と息子2人を守るため、あらゆる手を尽くそうと必死で奔走する。ドキュメンタリーのような迫真性とスリリングな展開は、予告編だけでも十分に手に汗握る内容になっている。（高橋理久）
