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長澤まさみ『シン・ウルトラマン』浅見役はパブリックイメージを反映 ウルトラマンと目が合い安堵

ウルトラマンになる男・神永新二のバディとなる浅見弘子(長澤まさみ)
ウルトラマンになる男・神永新二のバディとなる浅見弘子(長澤まさみ) - (C) 2022「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C) 円谷プロ

 製作発表から公開まで多くが謎に包まれていた『シン・ウルトラマン』がついに封切られた。本作で、謎の巨大生物・禍威獣(カイジュウ)に立ち向かう禍威獣特設対策室(禍特対)の分析官・浅見弘子に扮するのが長澤まさみだ。劇中、ウルトラマンの手のひらに乗る一幕もあり、地球人の立場から意思疎通を行う重要な役割を担った。「普通ではできない経験。きっとみんなに羨ましがられると思います」と語った長澤が、撮影を通じて得た思いや、映画の仕事に対する愛を語った。

映画『シン・ウルトラマン』公開記念特別映像

出演オファーに「まさか」

 「本当に嬉しかったんです」と『シン・ウルトラマン』の出演オファーを受けたときの感想を語る長澤。企画・脚本の庵野秀明、監督・樋口真嗣というタッグが手掛ける作品に、感情が高ぶったという。

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 「『シン・ゴジラ』を観た時、昔の題材を上手く現代に設定を変えて、しかもリアリティーを持って描かれていることにすごく興奮したことを覚えています。そんな二人がタッグを組んだ『ウルトラマン』という題材のお話が、まさかわたしに来るとは思っていなかったので、なんてラッキーなんだと本当にうれしかったんです。樋口監督とは『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』以来だったので、ぜひ頑張りたかった」。『エヴァンゲリオン』シリーズも全てチェックしていただけに「庵野さんの脚本を読むことができるというのも、すごく嬉しかったんです」と振り返る。

ウルトラマンの手のひらに

神永新二(斎藤工)とのバディにも注目(C) 2022「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C) 円谷プロ

 胸を躍らせて挑んだ庵野の脚本。そこに描かれた浅見弘子役について「分析官として公安調査庁から出向してきたというキャラクターからしても、かなり優秀なエリートであることは想像できたのですが、脚本を読んで、賢さとスマートさを持ち合わせている反面、『よっしゃー!』と、バンってお尻をたたいて気合を入れたりと、威勢よく張り切る描写もあったので、最初は少し戸惑いました」と率直な感想を述べる。

 役づくりにあたっては、明るく陽気な、近年における自身のパブリックイメージを投影した方がいいのではないか、という思いがあった。「実際のわたしがどうなのかということは置いておいて、最近は割と“陽”のイメージが強いのかなと思っていたので、そういう部分を盛り込むことで、浅見という女性がより多面的に描けるのかなと思ったんです。実際、そうしないと言えないように感じるセリフもありましたからね」。

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 物語に緩急を与える浅見役。映画が進行するに従って、彼女の存在はさらに大きいものになっていき、劇中では、ウルトラマン(神永新二)と意志疎通する人間という、非常に重要な役割を担う。

 長澤は「ウルトラマンの手のひらに乗ったり、目くばせをしたり……実際に言葉を交わすことはできませんが、しっかりウルトラマンと対峙できる人間はわたしぐらいなんです。完成した映像を観たとき、ちゃんと浅見とウルトラマンの目が合っていたので、良かったと思いました。きっとウルトラマンのファンの皆さんから、羨ましがられると思います」と笑顔で語った。

庵野秀明&樋口真嗣の愛情の深さに感嘆

(C) 2022「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C) 円谷プロ

 主人公・神永新二役の斎藤工や、禍特対班長・田村役の西島秀俊らが「とにかく楽しかった」と振り返る撮影現場。長澤は「ウルトラマンに対する感情というと、男子と女子では違うのかなとは思うんです。やっぱり女の子だと憧れはセーラームーンであったりするので、斎藤さんや西島さんが少年のように目を輝かせるのとはちょっと違うかな」と笑みを浮かべつつ「でも、禍威獣たちの儚さというか、本当の悪ではないという特撮作品の世界観や、自分事として当てはめられるリアルさなど、深い物語にワクワクしました」と撮影を終えた感想を述べる。

 さらに長澤は「『エヴァンゲリオン』からも、『シン・ウルトラマン』を観ても感じたのですが、やっぱり庵野さんの作品には愛があふれているなと。数日だけですが、庵野さんが現場にいらっしゃったことがありまして、まとう空気感がとても愛情深いんです」と語る。「樋口監督も愛の塊のような人なんですよね。コロナ禍になって映画が撮れなくなったとき『映画を作って人に奉仕できないから、お菓子を作って奉仕するんだ』って、カヌレとかバスクチーズケーキとか、本格的なものを作ってくださった。人に対して愛を届けることができるからこそ、多くの人から作品が愛されるんだなとあらためて感じました」

 「映画を観て学ぶことがたくさんあります」という長澤は「映画は時代を映す鏡だと思う」と語る。そうした現場に身を置けることに「いつも幸せを感じています。この現場でも、強く喜びを感じました」と笑顔。『シン・ウルトラマン』も、自身の女優人生において大きな出会いとなったようだ。(取材・文:磯部正和)

映画『シン・ウルトラマン』は全国公開中

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