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阿部サダヲ「人が好きなところが好き」真っすぐすぎる主人公に感銘受ける

阿部サダヲ
阿部サダヲ

 俳優の阿部サダヲが20日、都内で行われた映画『アイ・アム まきもと』のサプライズ登壇試写会イベントに出席し、自身が演じた周囲を惑わすほどの真っすぐさを持つ主人公に共感の思いを明かした。この日のイベントには遺品整理ティックトッカーのさとうようへいも登壇した。

映画『アイ・アム まきもと』予告編【動画】

 本作は、人知れず亡くなった人を埋葬する「おみおくり係」として役所で働く牧本壮が、ある老人のおみおくりに身寄りや知人を集めようと奔走する様を描く人間ドラマ。ウベルト・パゾリーニ監督による『おみおくりの作法』を原作に、『十二人の死にたい子どもたち』などの倉持裕が脚本を担当した。監督は『舞妓 Haaaan!!!』でも阿部と組んだ水田伸生

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 阿部が本作で演じた主人公の牧本は、空気も読めず人の話も聞かず、それでいて故人を思うがあまり周囲を振り回すこともしばしば。そんなに牧本について「こんなに真っすぐな、こんな温かい人は人間は今までやったことないんじゃないかと思いました。やっていてまたやりたいと思いました。珍しいです」と述べ、牧本の好きな部分についても「人が好きなところが好き」と話す。

 阿部は「人が好きなところは、共感できました。僕も芝居をやっていて、キャラクターごとに興味を持つし、電車に乗っていても周りの人が気になるんです。牧本と似ています。それは人が好きでないとできないんです。いろんなことを突き詰めていく性格も似ているかもしれません」と感慨深げに話す。

 共演した満島ひかり松下洸平でんでん國村隼らの存在にも刺激を受けたといい、「幸せでしたよ。こういう面白い人たちとやれるのは」と笑顔で撮影を回顧。本作には松尾スズキも出演しているが、「僕は芝居を始めるきっかけが松尾さんです。あんな面白い人は見たことない」と改めて存在の力強さを絶賛。「今回、タバコをよく吸うシーンが出てきますけど、うまく吸えていないなって。そういうところもいいなって思います」と松尾をいじりつつ親しみを口にする。

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 完成した作品について自身の家族も鑑賞したことを紹介。「うちの子どもも僕の映画を見て『初めてうるっときた』って。そんなシーンはないんですけど」とジョークを交えつつ、嬉しそうに明かす。

 また、映画の内容に絡めて「この出会いは刺激的だったという人はいますか?」と問われた阿部。「認知症で亡くなったおばあちゃん」と回答し、「徘徊してしまって、雨の中帰ってきたら複雑骨折をしていて。その後、介護ヘッドをして車椅子での生活になったけど、また歩いて出て行ってしまった。芝居かなと思うくらいの変わり方をしていた。今でも覚えていますね」としみじみと語っていた。(取材・文:名鹿祥史)

映画『アイ・アム まきもと』は9月30日より公開

映画『アイ・アム まきもと』予告編 » 動画の詳細
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