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「舞いあがれ!」朝ドラだからこそ描ける希望に満ちた“老い”の形

(C) NHK

 現在放送中の連続テレビ小説「舞いあがれ!」が第24週に突入。舞(福原遥)が長女の歩を無事に出産する一方、五島の“ばんば”こと祥子(高畑淳子)が倒れるという目まぐるしい展開で幕を開けた。“ばんばの週”とも呼べる第24週について、制作統括を務める熊野律時チーフ・プロデューサーが思いを語った。

【画像】“ばんば”高畑淳子の船を引き継ぐ“若葉”川口春奈

 連続テレビ小説の第107作となる「舞いあがれ!」は、ものづくりの町・東大阪や五島列島でさまざまな人との絆を深めた舞が、空への夢に向かっていく姿を描く物語。第24週では、五島で暮らしていたばんばが脳梗塞で倒れてしまい、手のしびれなどの後遺症を心配しためぐみ(永作博美)たちは、東大阪で一緒に暮らすことを提案する。

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 新たな生命の誕生とともに、ばんばの“老い”を正面から描く展開を入れたことについて、熊野は「朝ドラは半年をかけて放送するもの。だからこそ描けるエピソードとして、取り上げることはすごく大切なことだと思っています。人はいつか老いるし、今までできていたことができなくなってしまう年齢が訪れる。ばんばが一人で生きていくのが難しくなることに、舞たちはどのように対応するのか。何が正解なのかの答えはないのですが、世代交代を含めて、ばんばのエピソードはいろいろな背景を含んだ内容になっています」と紹介。

 ばんばをまさに熱演した高畑。本当に泣いているのでは? と思うほどの力のこもった演技で重要なシーンを盛り上げる。熊野も「高畑さんは24週の台本を読んで『ティッシュの山を作った』とおっしゃっていました」と高畑の現場での様子を紹介する。

 ばんばが東大阪に来て、三世代でジャム作りに取り組むシーンも印象的だ。「五島を離れて都会に来たときは、心細いし辛いはず。でも、周囲の人たちの温かさに触れて、今までやって来たジャム作りを東大阪でもやりたいと思えるようになる。『明るく楽しくやっていくことのヒントは、今までやってきたことの中にある』ということを象徴する場面になっていると思います」と話す。

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 また、舞の娘である歩の登場も撮影現場に新しい風を吹き込んだという。「撮影は大変でしたが、福原さんも赤楚(衛二)さんも(子役を使った撮影のために)コミュニケーションをしっかりとって、撮る前に一緒に遊んだりして、子どものケアをしながら撮影してくれました。お二人とも『可愛いな』と言いながらやっていました」

 ほかにも、刈谷博文(高杉真宙)の再登場も見逃せない。刈谷は町工場で新しい夢を見つけ、“空飛ぶクルマ”の開発に情熱を注ぐ。久々の登場については「高杉さんご本人も楽しみにしていて、前回のロマンティストな刈谷の姿をそのままに、夢を実現させようと、新しく空飛ぶクルマに挑戦する刈谷の姿を素敵に演じてくれています」と話していた。未来に向かって進んでいく姿も描かれ、まさに長い時間を描く朝ドラらしい展開が詰まった第24週。どのような大団円を迎えるのか、目が離せない。(取材・文:名鹿祥史)

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