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浜辺美波「らんまん」で“強さ”持ったヒロインに共鳴「芯の通った女性になっていけたら」

写真:高野広美
写真:高野広美

 4月3日から放送が始まった連続テレビ小説「らんまん」(月~土、NHK総合・午前8時~ほか)でヒロインの寿恵子を演じている浜辺美波。その芯の通った姿に共感するという浜辺が、役づくりや作品に対する思いを語った。

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 神木隆之介が主演を務める連続テレビ小説の第108作「らんまん」は、日本の植物学の父と呼ばれる牧野富太郎をモデルにした作品。牧野の生涯を再構成し、愛する草花と向き合い続けた植物学者の波乱万丈の物語が描かれる。浜辺が演じるのは、槙野万太郎(神木)の妻となる寿恵子。東京の下町で母親と菓子屋を営んでいた寿恵子は、運命的な出会いを果たした万太郎と結婚し、植物研究に金をつぎ込む夫や子どもたちとともに、貧しくも楽しく明るい家庭を築いていく。

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 浜辺が演じる寿恵子は、オリジナルな要素を加えながら、牧野博士の妻である寿衛さんをモデルに造形された人物。撮影前、浜辺は牧野博士の業績を記念した牧野植物園を訪れて、二人の手紙のやりとりなども実際に目にした。牧野さんが発見した植物の一つに「スエコザサ」という亡き妻の名を命名したエピソードはよく知られているが、それ以外にも二人の関係には強く感銘を受けたという。

 「植物園には二人がどういう日々を送っていたのかということも残っていて、猫を飼っていたり、何回も引っ越しをしたり、伝記で読んだとき以上に二人の存在が大きくなりました。二人の関係性を身に染みて感じて、演じる糧になりそうだな、と思いました。牧野さんは、植物の図鑑のために記した文字と、寿衞さんにお手紙を出していたときの文字の丸みが違うということを聞いて、そこに愛情が出ているな、と。手紙では“すえちゃん”と呼んでいて、最後まで仲のいいご夫婦として添い遂げたというのは、これから演じるのが楽しみになるエピソードでした」

 演じる寿恵子の魅力は「強さ」だと語る浜辺。「伝記では、牧野さんが植物採集に出かけて会えなかったり、何度も引っ越しをしてリアカーに採取したものを詰めて運んだり……本当に大変だと思うのですが、それでも自分で貫いたから幸せを感じることができる人なんだろうな、と。考え方によって苦難を乗り越えていく工夫ができる強さは羨ましいものがありますし、演じるときに生かしていけたらと思います。私も最終的に自分で『この道を歩く』と決めないと嫌だなと思っているので、そういう意味では、すごく共感ができますし、視聴者さんのみなさんにも応援したいと思ってもらえるんじゃないかなと思います」と明かす。

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 浜辺は朝ドラへの出演は第92作となる「まれ」以来だが、ヒロインを演じるのはもちろん初めて。「普段と違って長距離走なので、身構えというよりはいかに体力を保っていくか、ということを重視して、気持ちに余白を持つような感じでいます。寿恵子は登場したときは17歳くらいで、そこで万太郎さんと出会い、時を重ねて奥様になっていくという過程を踏んでいく。幼さの残っている17歳の女性から始まって、そこから『この人と結婚するんだ!』と決めて女性として強くなっていくんです。そういう成長の過程を作れたらいいな、と。等身大の葛藤を抱えながら演じて、だんだん芯の通った女性になっていければ、と思っています」

 主演の神木とは『屍人荘の殺人』(2019)以来の共演。「この作品をぜひやりたいなと思った理由の一つが、神木さんが主演だということでした」と語るほどの信頼感で「リスペクトしている方の背中を見続けられるということもそうですし、作品を共にしても、万太郎という役柄としても、周りを明るくする圧倒的な力がある。作り上げたものだけではなく、生まれ持ったものでもあるんだと思います。」と力強く述べる。

 そんな神木の座長としての器の大きさに、浜辺は「感服しました」という。「現場でもみんなのムードメーカー的存在で、(神木ふんする)万太郎さんが入るだけで、スタッフさんの雰囲気が明るくなって、笑いがおきます。私だったらかっちりやってしまうと思うのですが、いい座長のあり方で素敵だな、と思いました。神木さんが常にバッチリだと、ほかの人もプレッシャーがかかってしまうのですが、撮影を半年以上するときに、リスペクトありきでちょっとしたドジをみんなで許せるような、ちょうどいいリラックス感があるんです。それが『らんまん』らしくって。もちろん神木さんは現場で完璧に決めることができる方なので、そうした座長としての立ち位置を選べる神木さんの器の大きさに感服しました」

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 その一方で、神木については「すごく不思議な方」と表現する浜辺。「本人にもずっと伝えているのですが、すごく真っすぐなように見えて、よく見ると複雑に絡み合っている、スパゲッティみたいな方だなという印象があるんです。単純一本に見せかけて、実はそうじゃない。自分のやり方が確立されていて、本当にいつも凄いなあ、と思っています」とその多彩な魅力を明かす。

 8年ぶりの朝ドラで本格参加を果たす浜辺は、前回よりも余裕があり自身の成長を感じるという。そのなかで「子役ちゃんが来たときに、いい思い出として残るように努めたいなと思うようになりました。まだ撮影では会えていないので、いつか(万太郎と寿恵子に)子どもができるような展開になったら、和気あいあいと楽しくできたらいいなと思っています」と意気込みを語る。劇中では、出会いを果たしたばかりの万太郎と寿恵子。これから二人が劇中でどのような関係を築いていくのか? 早くも期待が高まる。(編集部・大内啓輔)

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