韓国映画の傾向を、強く実感させる作風

2021年9月15日 斉藤 博昭 偽りの隣人 ある諜報員の告白 ★★★★★ ★★★★★

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偽りの隣人 ある諜報員の告白

日本でも名前は有名な元大統領、金大中氏をモデルに、民主化を求める政治家が自宅軟禁。主人公は隣で盗聴するというシビアな設定……なのに、なぜか「ドリフのコントか!?」とツッコミを入れたくなるふざけた描写、ご近所同士のほのぼのドラマも挟み込まれる。たしかに観ていて違和感はあるのだけれど、韓国の社会派・歴史暗部モノの「多様化」を実感できる作風。
もちろん肝心の見せ場では、緊迫のテンション、過激なアクションも駆使されるし、予想どおりとはいえ感動も提供。「いいものを観た」という後味はもたらされるだろう。政治家役、オ・ダルスの演技は人間味に溢れ、国のトップにはこういう人物がふさわしいと親しみが持てる。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとしてさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:4K修復で、あまりに美しい映像になった「ウルトラセブン」。毎週日曜朝はリアルタイムのツッコミを読みながら見るのが楽しすぎ。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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