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哀しくも切ない吸血少年の孤独と悲劇

2021年10月19日 なかざわひでゆき マーティン/呪われた吸血少年 ★★★★★ ★★★★★

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マーティン/呪われた吸血少年

 現代のピッツバーグを舞台に、愛情に飢えた孤独な吸血鬼の少年マーティンと、彼を忌み嫌う信心深い老人の確執が招く悲劇を描いたジョージ・A・ロメロの傑作ヴァンパイア映画。恐らく日本での正式なロードショー公開は初めて。本作がユニークなのは、主人公マーティンが超自然的な怪物ではないこと。明るい昼間に外を出歩いても平気だし、ニンニクや十字架を拒絶するわけでもないし、そもそも84歳という年齢も本当なのか定かではない。つまり、何らかの理由で自分を吸血鬼だと思い込んでいるだけの繊細な若者が、保守的な老人の不寛容と偏見によって迫害される物語という解釈も成り立つ。そういう意味で、非常に普遍的なテーマを孕む作品だ。

なかざわひでゆき

なかざわひでゆき

略歴:日本大学芸術学部映画学科卒、同学部大学院卒。映画・海外ドラマのライターとしてキャリア30年。TVガイド誌やオンライン情報サイトなどを中心に幅広く執筆活動中。雑誌「スカパー!TVガイドBS+CS」(東京ニュース通信社刊)で15年続くコラム“映画女優LOVE”をはじめ各テレビガイド誌で特集記事やコラムを執筆。著書は「ホラー映画クロニクル」(扶桑社刊)、「アメリカンTVドラマ50年」(共同通信社刊)など。海外取材経験も多数。旧ソ連のモスクワ育ち。

近況:最近は今さらながらK-POPのボーイズバンドにドハマり中。一番の御贔屓はMCNDですが、NCTやTREASUREも大好き。もちろんBLACK PINKとかITZYとかEVERGLOWとかガールズにも夢中です。

サイト: http://eiga3mai.exblog.jp/

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