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静かにサスペンスを高め、ドカンと恐怖が来る

2021年11月23日 猿渡 由紀 ダーク・アンド・ウィケッド ★★★★★ ★★★★★

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ダーク・アンド・ウィケッド

設定自体にそう新しいものはないのに、とにかく怖いのだ。なぜその現象が起こっているのか理由が説明されないのも、恐怖を高める。何かが起こりそうな、静かで怪しい雰囲気で引っ張ったかと思うと、突然、残酷で恐ろしいシーンがドカンと来る(それらのシーンは怖すぎて目を開けていられなかった)。スーパーナチュラルな話であっても、主人公ふたりがリアルに描かれているのも、今作の強さ。普通なら「逃げればいいのに」と思うところでも、死を間近に控えた父を置いていけない責任感は説得力がある。彼らが見るものは本当にそこにあるのか、あるいは幻想なのか、観客をも混乱させていくその手法がなんともうまい。

猿渡 由紀

猿渡 由紀

略歴:東京の出版社にて、月刊女性誌の映画担当編集者を務めた後、渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビュー、撮影現場レポート、ハリウッド業界コラムなどを、日本の雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿する映画ジャーナリスト。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。

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