贅沢すぎるキャストが、世界の終わりを見届ける!?

半年後に、巨大な彗星が地球に墜落するディザスタームービーの形を借りた、“アダム・マッケイ監督版『博士の異常な愛情』”。天文学者のレオがTVキャスターのケイト・ブランシェットと浮気し、やけっぱち状態なジェニファー・ローレンスを口説くティモシー・シャラメら、贅沢すぎるキャストに、畳みかけるセリフと編集、政界や企業、マスコミに対するブラックな笑いと、相変わらずのマッケイ節だ。コロナ禍前なら「んなアホな!」と笑い飛ばせるが、今観ると妙に真実味を帯びてくる怖さ。そんな身近なテーマのほか、『エンド・オブ・ザ・ワールド』にも似た後半の展開など、マッケイ作品にしては万人向けといえるだろう。