ADVERTISEMENT

新年に戦慄の初笑いを。想定を大きく超える面白さ!

2021年12月23日 森 直人 決戦は日曜日 ★★★★★ ★★★★★

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
決戦は日曜日

凄い。空疎さに満ちた日本の政治状況を鮮やかに戯画化した傑作だ。監督の坂下雄一郎(86年生)は『神奈川芸術大学映像学科研究室』など「業界もの」に独自の才を見せてきた俊英。ひとつの世界の裏舞台を風刺的な目線で描く喜劇。その延長に今回の地方政界があるが、質は跳ね上がっている!

保守政党の選挙事務所を拠点に、二世議員候補のお嬢様(宮沢りえ)と、澱んだシステムに身を浸しきっている秘書(窪田正孝)が奇妙なバディ感を形成していく。HBOドラマ『Veep/ヴィープ』の影響が大きいようだが、日本的な笑いや捻れに変換する的確な批評性に驚く。シニカル&ブラックながら本質を射抜く眼は真っ直ぐ。映画の後味は抜群だ。

森 直人

森 直人

略歴:映画評論家、ライター。1971年和歌山生まれ。著書に『シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~』(フィルムアート社)、編著に『21世紀/シネマX』『シネ・アーティスト伝説』『日本発 映画ゼロ世代』(フィルムアート社)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)ほか。「週刊文春」「朝日新聞」「キネマ旬報」「メンズノンノ」「Numero TOKYO 」などでも定期的に執筆中。※illustrated by トチハラユミ画伯。

近況:YouTubeチャンネル『活弁シネマ倶楽部』でMC担当中。5月11日より、川和田恵真監督(『マイスモールランド』)の回を配信中。ほか、東盛あいか監督(『ばちらぬん』)、長久允監督(『DEATH DAYS』)、松居大悟監督(『ちょっと思い出しただけ』)、舩橋淳監督(『ある職場』)、犬童一心監督(『名付けようのない踊り』)、片山慎三監督(『さがす』)、二宮健監督(『真夜中乙女戦争』)、原一男監督&小林佐智子プロデューサー(『水俣曼荼羅』)、前田聖来監督(『幕が下りたら会いましょう』)、松浦祐也さん&カトウシンスケさん(『ONODA 一万夜を越えて』)、首藤凜監督(『ひらいて』)、大石規湖監督(『fOUL』)、𠮷田恵輔監督(『空白』)、春本雄二郎監督(『由宇子の天秤』)、ウエダアツシ監督(『うみべの女の子』)、沖田修一監督(『子供はわかってあげない』)、内山雄人監督(『パンケーキを毒見する』)等々を配信中。アーカイブ動画は全ていつでも観れます。

サイト: https://morinao.blog.so-net.ne.jp/

森 直人さんの最近の映画短評

もっと見る

ADVERTISEMENT