リーアム・ニーソンがイーストウッド化

『マディソン郡の橋』以降のクリント・イーストウッド監督作で助監督を務め、『人生の特等席』でデビューしたロバート・ロレンツ監督作。それだけに、リーアム・ニーソン演じる主人公がイーストウッドにしか見えないだけでなく、モーテルのTVで『奴らを高く吊るせ!』が流れるオマージュも。そのため、『96時間』以降のニーソンの怒れるオヤジ映画としては異色作といえるかもしれないが、元海兵隊の狙撃兵という設定がほとんど生かされておらず、『アイス・ロード』に続く、拾いモノとは言えず。奇しくも『クライ・マッチョ』と被りすぎな設定・展開だったりもするが、作品全体の感触としては『パーフェクト ワールド』の方が近い。