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自らこの役を演じようと決めた巨匠。そこだけで愛おしい

2022年1月11日 斉藤 博昭 クライ・マッチョ ★★★★★ ★★★★★

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クライ・マッチョ

さすがにその動きに年齢を感じさせるも、イーストウッドが監督作で自ら主人公を演じているのを眺めるだけで至福の時間が過ぎていく。しかもほのかなラブストーリーの側面も強い物語を、自分で演じたいと思う、その決意が愛おしい。
妻に先立たれたカウボーイ、生き方の違う年少者との交流、老人の国境超え、立ち寄った先での絆…と、イーストウッド作品のエッセンスが網羅されており、一人の映画監督/俳優の人生をたどる感覚も。
劇的なストーリーのわりに展開はやけに穏やかで、そこが物足りないと感じる人もいるだろう。そんな人も、ラストシーンに触れた瞬間、幸福な気分には浸れる。観ている間よりも、観た後にかみしめる味が濃い作品だ。

斉藤 博昭

斉藤 博昭

略歴:1963年神奈川県藤沢市生まれ。高校時代は映画研究部に所属。1997年よりフリーランスのライターとしてさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。得意ジャンルはアクション、ミュージカル。最も影響を受けているのはイギリス作品です。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。

近況:昨年に続いてトロント国際映画祭はオンラインで参加。導入はエイリアンものの「Encounter」、国民的人気TVジャーナリストをレア・セドゥが熱演する「France」、「ダンケルク」の若手俳優たちが愛欲ドロドロを演じる「Benediction」などが記憶に。

サイト: https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/

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